シリア国境付近のトルコ南部ディヤルバクルで発生した強い地震で、倒壊した建物内に取り残された生存者を捜索する救助隊員。6日撮影
Keystone / Deniz Tekin
6日未明にトルコ南部とシリア北西部で発生したマグニチュード7.8の地震を受け、スイスは両国へ援助隊を派遣した。
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トルコ内務省災害緊急事態対策庁(AFAD)の発表によると、トルコでは少なくとも2900人が死亡、1万5千人以上が負傷。シリア国営通信社(SANA)によると、同国内の死者は1400人超、負傷者は2400人を超えた。また中央ヨーロッパ時間の11時30分ごろ新たに発生したマグニチュード7.5の揺れについて、当局は「余震ではない」としている。
被災地では地震より多くの建物が倒壊し、生存者の捜索が進む。トルコのガジアンテプ県付近で発生したこの地震は、近隣のキプロス、イスラエル、レバノンでも揺れが感じられたという。
スイス開発協力庁は6日、状況の把握に向け専門家10人を派遣。同日夕には兵士を含む捜索救助の専門家80人を派遣する準備が進められた。
各国政府や国際機関は相次いで哀悼の意を表し、支援を申し出ている。
アラン・ベルセ連邦大統領兼内務相は同日、ツイッターに「私たちの思いは、この悲劇的な地震に見舞われたトルコとシリアの人々と共にある。犠牲者の家族に哀悼の意を表し、負傷者の回復を祈る。スイスは緊急支援を行う心づもりだ」と投稿した。
イグナツィオ・カシス外務相も哀悼の意を表し、スイスは「恐ろしい地震」に見舞われたトルコに人道支援を提供する用意があると述べた。
空の回廊
トルコ国防省は、被災地に捜索救助隊を派遣できるよう、軍が同国南部に航空回廊を設置したと発表した。
米国、インド、ポーランド、ウクライナ、ロシア、ギリシャ、スペイン、台湾、イスラエルなど、既に多数の国が救助隊と支援の派遣を約束している。
被災地はプレートが衝突する断層帯にまたがる。今回の地震は1999年のイズミット地震(マグニチュード7.6)以来の大規模なものとなった。イズミット地震では、トルコ北西部イズミットやイスタンブール近郊にある人口の多いマルマラ海東部が被災し、1万7千人以上が死亡した。
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