
スイスの中流階級について知っておくべき六つの事柄
国民投票で法人税改正法案が否決されたことを受け、政府に「ノー」を突きつけたスイスの中流階級に再び注目が集まっている。スイス社会の3分の2近くが中流階級とされるが、今日「中流階級」とは何を意味するのだろうか?2013年に連邦統計局によって行われた大規模調査のデータから、現代の中流階級の顔を探ってみよう 。
中流階級に属するかどうかの主な判断基準は賃金だ。また、世帯の構成も基準の一つとなる。総所得が平均所得の70〜150%の範囲に入る世帯の人は中流階級に属する。平均所得とは所得分布を二つの集団に等分する値で、半数がその額以上の収入、半数がその額以下の収入を得ていることになる。
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スイス人の58.1%が中流階級だ。人口の5分の1が中流階級以下の収入を得、5分の1がそれ以上を得ている。
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1998年から2013年まで、中流階級は人口の57〜61%を占めていた。09年に61.3%の最高値を記録し、その後若干減少した。連邦統計局によると、大きな変動はない。一部の報道の主張とは異なり、中流階級が衰退しているわけではないことを示す。
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教育水準は所得層と密に関連している。高等教育の学位を有しない人の割合は、所得が上がるにつれて減少する。
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下位中間所得層および低所得層は、一般集団に比べて政治制度への信頼が低い。
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(英語からの翻訳・西田英恵)

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