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スイスを縦断するツルが過去最多

草原のツルの群れ
Keystone-SDA

スイス鳥類研究所(ルツェルン州センパッハ)によると、スイスでは今季、はやくも過去最多のツルが観察されている。なかには約800羽の大規模な群れもみられた。

研究所は29日に発表したリリース外部リンクで、「今年の渡り鳥のシーズンの始まりは有望だ」と述べ、ツルの非常に大きな群れがすでにいくつか観察されたと発表した。隣接するドイツ・バイエルン州でも記録的な数のツルの渡りが報告されている。 この地域で観察されるのはクロヅルで、渡りシーズンは始まったばかりだ。

ツルのけたたましい鳴き声や、典型的な「V字」編隊を組んで南へ飛ぶ姿は目立つ存在だ。研究所によると、ツルは伝統的な移動ルートでも知られている。最西ルートはスカンジナビアやヨーロッパ北東部から南西へ非常に狭い回廊を通り、スペインを目指す。 もう1つのルートはフィンランドからハンガリー、イタリアを経由して北アフリカに至る。 つまりスイスは「ツルの渡りルート」上に位置するわけではなく、ツルがスイス上空で観察されるのはまれだ。

2011年に強い東風が吹いたことで一部のツル集団がイタリア経由ルートを変更し、その後もこの新ルートが使われているとみられる。ツルの渡りルートは遺伝的に組み込まれているわけではなく、経験豊富な個体がその知識を他のツルに伝える。研究所は「ツルたちはスイス上空を通る新しいルートを気に入っているようだ」とした。

独語からのDeepL翻訳:ムートゥ朋子

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