スイスの視点を10言語で

秋冬の風物詩「栗」が不作

秋の味覚マロニ swissinfo.ch

夏が過ぎ、日が短くなるとスイス各地の街角に姿を現す焼栗スタンド。冷たい北風が吹く日に食べるホカホカの栗の味は格別だ。

このクリはほとんどがイタリア産。今年のイタリアの夏は暑く、乾燥していた。そのため栗が不作で、この冬を乗り越えるに十分の量を輸入できないかもしれないという。

「マロニ」と「カスタニエン」

 日本語では「栗」とひと言で終わりだが、スイスで言う「栗」には2種類ある。ドイツ語では「マロニ ( Marroni ) 」と「カスタニエン ( Kastanien ) 」と呼ばれている。このうち食用として人気があるのはマロニの方だ。皮が向きやすく、実もホクホクしている。

 スイス南部のイタリア語圏、ティチーノ州でも栗拾いができるが、スーパーなどで見かけるのはほとんどがイタリア産。チューリヒ州の栗業者によると、10月のマロニの売れ行きは普段12月いっぱいかけて売る量と同じくらいだという。この分では今年の冬はマロニが足りなくなるかもしれないと心配する。

 そうなるとカスタニエンの出番になるが、栗業者としては心もとない冬になりそうだ。

swissinfo、小山千早 ( こやまちはや )

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部