
氷河の融解でスイスとイタリアの国境に変化

スイスはイタリアとフランスとの国境を変更する。イタリアとの国境は氷河の融解、フランスとの国境はジュネーブ地方の新しい路面電車と河川にそれぞれ関連している。
ジュネーブ州では、ペリー・セルトゥ(スイスの自治体)とバルドネックス(フランスの自治体)の間に国境を越えた新たな路面電車が敷設されるため、境界線がわずかに変更される。
ジュネーブはフランスと103キロメートルの国境を接し、そのうち50キロは水域にある。
エルマンス川とフォロン川の改修工事と堤防工事に関連して、2箇所国境を変更する。
国境画定・維持のためのフランス・スイス共同委員会は、これらの3つの国境調整協定を承認した。等面積交換になると、連邦内閣は27日発表した。
氷河の融解
スイスとイタリアの国境は、気候変動の影響を受ける。国境は大部分が氷河と雪原、あるいは万年雪の稜線によって形成されている。氷河が溶けると地層が変化し、国境が再定義される。
そのため、テスタ・グリジャ/プラトー・ローザ、リフジオ・カレル、ゴッバ・ディ・ローリンの領域で国境線が若干修正される。2023年5月、イタリアとスイスの委員会は、双方の意思を尊重し国境調整に合意した。
これらは軽微な変更であるため、政府は協定を独自に締結する権限を与えられている。フランス、イタリアとの間で署名が済めば協定が公表され、国境調整が実施される。
英語からの翻訳:宇田薫

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