The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スイスの2021年住宅価格、コロナで上昇

ベランダ
スイスの居住用不動産価値がコロナのパンデミックで上昇を続けている © Keystone / Christian Beutler

スイスの居住用不動産の価値は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)をきっかけに、2021年も力強く上昇した。ある分析によれば、今年もさらに上昇する可能性が高い。

4日発表されたスイス不動産価格指数外部リンクによると、分譲マンションは1年間で7.3%値上がりした。一戸建て住宅は6.9%とほぼ同等だった。同指数は、スイス・マーケットプレイス・グループ/不動産サイト「イモスカウト24(ImmoScout24)」が、不動産コンサルタント会社IAZIと合同でまとめたものだ。

上昇の理由として、パンデミックによる住宅ニーズの変化と堅調な経済発展が挙げられている。移民の流入が続き、土地の供給が不足気味になっていることも要因の1つだという。また消費者物価が急上昇し、これにより住宅地などの有形資産の魅力がさらに高まっているという。

イモスカウト24によれば、昨年の勝ち組は住宅所有者だけではない。賃貸住宅の賃料が全国で少なくとも平均0.3%下落し、賃貸住宅を探す人も恩恵を受けたという。

家賃の全体的な引き下げ傾向は「実質的な年末スパート」によるものだった。12月だけで、全国で0.9%の下落がみられた。

上昇

イモスカウト24によると、2022年も不動産価格が上昇し続ける可能性は高い。トレンドが反転するかどうかは、金融当局の動向次第だという。

米連邦準備制度理事会(FRB)は、主要政策金利を予定より早く引き上げると発表している。スイス・マーケットプレイス・グループの不動産担当マネージングディレクター、マルティン・ウェーバー氏は、欧州中央銀行(ECB)やスイス国立銀行(スイス中銀、SNB)がこれに追随すると、スイスで価格下落が予想されると話す。だが市場は、SNBがそのような動きを見せる可能性は今のところ非常に低いとみている。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

原発

おすすめの記事

スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず

このコンテンツが公開されたのは、 スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。

もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
セメンヤ

おすすめの記事

欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」

このコンテンツが公開されたのは、 欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。

もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部