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同時多発テロで米経済機能不全、投資家らボンドに緊急避難

米同時多発テロを受けて、スイスフランが原油相場、金相場とともに急騰した。株価は一斉に下落し、投資家らは安全を期して債権に流れている。

世界貿易センタービルと国防総省へのテロ攻撃の一方が飛び込んで来た11日の欧州市場では、株価が急落した。同時多発テロは、すでに世界同時不況の色濃い世界経済に大きな影響を及ぼすことになるだろう。

ベンチマーク・インデックスは6%下落、また主要生保株の終値もバロイスー11.1%、スイスライフー7.8%、スイス・レー13%と軒並み急落した。ディーラーによると、災害保険のリスク保障を請け負う再保険株に売りが集中している。それに反し、燃料不足になる恐れから原油価格が前日比3ドル以上も急騰して1バレル=30ドル大をつけた。また、為替相場ではドルが急落し、対スイスフランでは1.6875ドルから1.6490に1%以上ドル安となったのをはじめ、ユーロ、円に対しドル全面安になった。

米市場は、11日取引開始前のテロで無期限で停止された。取引再開後、株価の急落を見るのは必至だが、再開がいつになるのかは現時点では不明だ。米国証券取引委員会のハーヴィー・ピット議長は、できるだけ早く取引を再開したいと語っている。

バーゼルの世界決済銀行の会議に出席しているウィリアム・マクドナウ連邦準備銀行(ニューヨーク)総裁とアラン・グリーンスパン議長は、連銀は必要であるならば金融市場に流動資本を提供すると発言したことを受け、スイス国立銀行(SNB)は、必要であるならば米金融市場に資金を提供する用意があると発表した。SNBは、12日の情勢を見て、もし金融機関からの要請があれば資金を提供するとしている。

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