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スイスのリビア問題 EUへ波及

外交危機を乗り越えてリビアとスイスが向き合う日はいつ来るのか。 Keystone

1年間以上にわたってスイス人2人を国内に足止めしているリビアに対し、スイス政府は昨年6月、リビア国民のビザ取得の制限をするようになった。

今年2月のリビアのマスコミの報道によると、以来スイスは、最高指導者ムアンマル・カダフィ大佐を含むリビアの要人188人の入国を拒否してきたという。
 

シェンゲン圏で協議

 スイスはシェンゲン協定に加盟しているため、スイスがリビア国民の入国を拒否すれば、この処置はシェンゲン圏全域でも自動的に有効となる。これに対しリビアは、2月15日、イギリスを除くすべてのシェンゲン協定加盟国の国民の入国を拒否する措置を取った。

 欧州委員会 ( European Commission ) は同日夜
「シェンゲン協定加盟国の国民にビザを発行しないというリビア当局の一方的で不当な決定を非難する」
 と発表した。また、有効なビザを持っている旅行者のリビア入国も阻まれているという。

 欧州委員会の内政担当委員セシリア・マルムストローム氏の広報官を務めるミシェル・サーコン氏によると、18日にはスイスを含むシェンゲン圏の関係国が集まり、専門家の間で情報交換や状況分析が行われる予定だ。

 16日にはイタリアのフランコ・フラッティーニ外相が「スイス政府はシェンゲン協定をリビアとの争いに悪用している」とスイスを批判したが、これに対してはスイスも欧州委員会もコメントを控えている。だが、スイス政府にはリビアに対するビザ政策を変更する意思はない。
 
swissinfo.ch、外電

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