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スイス、米偵察機の領空飛行を認めず 中立法理由に

米軍機
紛争当事国が当該紛争に関連する軍事目的でスイス領空を飛行することは、スイスの中立法で禁じられている Keystone-SDA

スイス政府は14日、イスラエル・アメリカとイラン間の戦争に関連して、複数のアメリカからの領空飛行申請のうち3件を承認、2件を却下したと発表した。

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連邦内閣(政府)が14日夜発表した声明外部リンクによると、イランでの戦闘に関連し、整備飛行1件と輸送機2件の計3件の領空飛行申請を承認した。一方、偵察機2機の申請を却下した。

声明は、紛争当事者がその紛争に関連する軍事目的でスイス領空を飛行することは中立法で禁止されていると説明。負傷者の搬送など人道的・医療的な通過、および紛争とは無関係な飛行は許可されるとした。

「中立法」はスイスの慣習法であり、成文はない。ハーグ条約(スイスは1910年に署名)によって法的に確立されている。この条約は国際法の一部であり、2国間の戦争が発生した場合に中立国が取るべき行動について定める。中立国は、武力紛争に参加してはならず、交戦当事者に一方的に軍事的な優位性を与えてはならないと規定する。

今後も「紛争とは明らかに無関係」な申請は承認される可能性がある。しかし飛行が「courant normal(何も変わらない状態)を超え、飛行の目的が不明瞭な場合」は、飛行申請は却下する方針を示した。

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アメリカについてはかねて「明確に指定された国家航空機」に対する年間認可制度がある。ただし「アメリカ、イスラエル、イラン間の戦争における軍事支援となるような国家の飛行」はその対象外となっている。声明によると、指定リストに含まれない航空機は、連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)から個別に飛行許可を得る必要がある。

連邦内閣は声明で、先月28日から中東で深刻な敵対行為が発生しているとの見解を示した。アメリカとイスラエル、イランの間で戦争が激化しており、これらの国々に対しては中立法が適用されるとする。

こうした状況下で、スイスは米軍機・米政府機の領空進入に関する複数の要請を受けている。こうした申請は「外交的離着陸許可(Diplomatic Clearances)外部リンク」と呼ばれ、民間航空局が外務省、国防省、経済省と協議の上、領空主権維持に関する政令に基づいて審査する。政治的に重大な意義を持つ案件に関する申請については、連邦内閣が中立性を保ちつつ決定を下す。

英語からのGoogle翻訳:ムートゥ朋子

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