CERNとロシアの研究協力協定、11月末に期限迎える
今月30日、ロシアの研究機関とジュネーブに拠点を置く欧州原子核研究機構(CERN)の協力協定が終了する。研究者はCERNのプロジェクトに影響を及ぼすと警告している。
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独ハンブルクにあるドイツ電子シンクロトロン(DESY)研究所のベアテ・ハイネマン氏(素粒子物理学部門責任者)はドイツの通信社DPAに対し、「協力関係の終了で特定の研究ができなくなるわけではないが、物事は困難さを増し、遅れが生じる可能性がある」と語った。
CERNで研究・コンピューティング部門のディレクターを務めるヨアヒム・ムニヒ氏は、「科学的成果に大きな損失がないことを望んでいる」と語った。ロシア人科学者らは自身の専門知識を可能な限り共有したという。同氏は、「検出器の部品の1つを継続して使うことはできないが、それは大した損失ではない」と語った。
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ロシアのウクライナ侵攻を受け、CERN理事会は2022年6月、ロシア・ベラルーシとの全ての協力協定を2024年で解消する方針を表明。2023年にはベラルーシとの協力協定を6月24日、ロシアとは11月30日に終了すると決めた。
DESYはすでに2022年に研究協力関係を終わらせている。ハイネマン氏は「ロシアの研究機関が突然、以前とは異なる形で政治的に利用されることを懸念したためでもある」と説明した。
英語からのDeepL翻訳:大野瑠衣子
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