スイスのツーク州にあるノルドストリーム2の本社ビル
© Keystone / Urs Flueeler
ウクライナに侵攻したロシアへの対抗措置の影響で、ロシアとドイツを結ぶ海底パイプラインの運営会社「ノルドストリーム2」のスイス本社の全社員140人以上が職を失った。
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ギー・パルムラン連邦経済相は28日、スイス公共放送ラジオ(RTS)に対し「ツーク拠点のノルドストリーム2のスタッフ全員、つまり140人以上が余剰人員となった」と語った外部リンク。
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ドイツのショルツ首相は先月22日、対ロ制裁の一環としてノルドストリーム2のプロジェクト承認停止を表明した。
RTSの問い合わせに対し、ノルドストリーム2社からの回答はなかった。
全長約1200キロメートルのパイプライン、ノルドストリーム2はバルト海経由でロシアとドイツを結び、現在の2倍の天然ガスを送ることができる。100億ユーロ(約1兆3千億円)を投資して建設されたが、計画当初からドイツがロシアへのエネルギー依存を高めることに大きな批判が起きていた。また、天然ガスがロシアからドイツに直接供給されるようになると、ウクライナはガス中継貿易基地としての有利な立場から切り離され、敵対する大国ロシアへの対抗手段を失う。
パイプラインの建設はウクライナを弱体化させるための政治的プロジェクトであるという批判もあったが、ドイツ政府を含む支持派は純粋なベンチャーだと説明していた。
ノルドストリーム2はロシアのヴィボルクとドイツ北部のグライフスヴァルトを結ぶ既存のガスパイプライン、ノルドストリーム1と並行して2011年に着工、昨年9月に完成。ドイツのゴーサインを待つばかりだった。
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(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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