The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スイス拠点ノルドストリーム2、140人超が失職 対ロ制裁で

スイスのツーク州にあるノルドストリーム2の本社ビル
スイスのツーク州にあるノルドストリーム2の本社ビル © Keystone / Urs Flueeler

ウクライナに侵攻したロシアへの対抗措置の影響で、ロシアとドイツを結ぶ海底パイプラインの運営会社「ノルドストリーム2」のスイス本社の全社員140人以上が職を失った。

ギー・パルムラン連邦経済相は28日、スイス公共放送ラジオ(RTS)に対し「ツーク拠点のノルドストリーム2のスタッフ全員、つまり140人以上が余剰人員となった」と語った外部リンク

おすすめの記事
Woman protestor holds Russian flag with No war writen on it.

おすすめの記事

外交

スイス、ロシア資産を凍結 大統領「今回限りの措置」

このコンテンツが公開されたのは、 スイスは28日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を含むロシア人・企業の資産を凍結すると発表した。国内外からの圧力を受け、欧州連合(EU)の対ロシア制裁に全面的に追随する。

もっと読む スイス、ロシア資産を凍結 大統領「今回限りの措置」

ドイツのショルツ首相は先月22日、対ロ制裁の一環としてノルドストリーム2のプロジェクト承認停止を表明した。

RTSの問い合わせに対し、ノルドストリーム2社からの回答はなかった。

全長約1200キロメートルのパイプライン、ノルドストリーム2はバルト海経由でロシアとドイツを結び、現在の2倍の天然ガスを送ることができる。100億ユーロ(約1兆3千億円)を投資して建設されたが、計画当初からドイツがロシアへのエネルギー依存を高めることに大きな批判が起きていた。また、天然ガスがロシアからドイツに直接供給されるようになると、ウクライナはガス中継貿易基地としての有利な立場から切り離され、敵対する大国ロシアへの対抗手段を失う。

パイプラインの建設はウクライナを弱体化させるための政治的プロジェクトであるという批判もあったが、ドイツ政府を含む支持派は純粋なベンチャーだと説明していた。

ノルドストリーム2はロシアのヴィボルクとドイツ北部のグライフスヴァルトを結ぶ既存のガスパイプライン、ノルドストリーム1と並行して2011年に着工、昨年9月に完成。ドイツのゴーサインを待つばかりだった。

おすすめの記事
ロシア中央銀行

おすすめの記事

対ロ金融制裁とは?

このコンテンツが公開されたのは、 欧米諸国はウクライナに侵攻したロシアへの制裁を強化し、ロシア中央銀行の資産も凍結されることになった。スイス国立銀行も制裁に関与する。

もっと読む 対ロ金融制裁とは?

(英語からの翻訳・大野瑠衣子)

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部