今年のダボス会議中止 コロナで
世界経済フォーラム(WEF)は17日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、8月にシンガポールで開催予定だった年次総会(ダボス会議)を中止すると発表他のサイトへした。
このコンテンツは 2021/05/18 14:11
シンガポールはここ最近、新規感染者が急増し、16日から感染防止のための厳格な制限措置が再導入された。アジア諸国でもインドの変異株を中心に、感染が再び広がっている。
WEFは声明で、変異株に加え、渡航制限の見通しが不確定なことや各国のワクチン接種の普及速度の違いなどを理由に「世界中のビジネス、政府、市民社会のリーダーが集まるグローバルな会議を、予定した規模で実現するのは不可能だ」と説明した。
WEFの創設者クラウス・シュワブ氏は、開催中止は「難しい決断」だったが「最終的には関係者全員の健康と安全が最優先事項だ」と述べた。
ダボス会議は通常、スイス東部ダボスで1月に行われるが、今年はコロナの影響で、開催予定地をシンガポールに変更していた。開催時期も5月に延期した後、感染拡大を受けて8月に再延期していた。
22年ダボス会議にも黄信号?
WEFの広報担当ヤン・ゾップ氏は先月、2022年の年次総会を、従来通り同年1月にダボスで開催するとの意欲を示していた。だが今回の声明では「次回の年次総会は22年上半期に開催する。最終的な会場と日程は、夏の終わりに状況を精査し決定する」と述べるにとどまった。
スイス国内の感染者数はここ数週間で徐々に減少し、政府は今月末、制限措置をさらに緩和する方針だ。ただ変異株には引き続き警戒が必要としている。

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