スイス投資に酔いしれる中国企業

中国・スイス間貿易の活性化を目指し握手する高虎城・中国商務相とヨハン・シュナイダー・アマン・スイス経済相 Keystone

中国企業によるスイスへの昨年の投資額は48億ドル(約5400億円)と、前年の4倍に達したことが、法律事務所ベーカー&マッケンジーの調査で分かった。430億ドルにのぼった中国化工集団(ケムチャイナ)による農業バイオ大手シンジェンタの買収案は、規制当局の審査結果待ちにあり、同調査では除外している。

このコンテンツは 2017/02/13 11:00
swissinfo.ch/mga

活発な中国投資の全体像を外観すると、同社の調査では中国による欧州全体への2016年の直接対外投資(FDI)は総額460億ドル(前年比90%増)、対北米では480億ドル(189%増)となった。

昨年、中国の海航集団(HNAグループ)はスイスの旅客機関連サービス、ゲートグループ・ホールディングやSRテクニクスを買収。その前に同社はスイスポートを買収していた。その他、近年の巨額取引としては、Haers社によるアルミ製ボトル製造のシグ(Sigg)社買収がある。

他の中国企業はスイス企業を買収せずにスイスに投資してきた。中国のソフトウエア大手、東軟グループ(Neusoft)は09年以来、欧州の拠点をアッペンツェルに置いている。東軟の劉積仁(リュー・ジレン)会長は先月の世界経済フォーラム(WEF)で、「最先端のサービス分野への多角化を図り、中国のFDIは今後数年でさらに増えるだろう」とスイスインフォに語った

「中国において、スイスは透明性が高くて親しみやすく、ビジネス環境のさまざまなランキングで上位を占める安定した国、というイメージだ。海外展開を考えている中国企業は、今後さらにスイスに進路を向けるようになるだろう」

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ベーカー&マッケンジーによると、中国企業による欧米への投資額はこの10年間で26億ドルから940億ドルに増えた。その過半は過去3年で急増した。

だが同社は、各国の規制当局が買収案件をより厳しく監視し、中国当局も資本の海外流出を抑えようとするため、中国によるFDIの増加ペースは減速するとみている。同社の調査では、昨年は欧米で計740億ドル以上に値する30の買収提案が阻止された。

ベーカー&マッケンジー中東アフリカ・中国グループのトーマス・ギレス会長は「政治的・規制的な監視の目はより厳しくなり、政治的なリスクの精査と規制への対応は、全体的な買収戦略として非常に重要になる」と話す。

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