The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

コロナ対応、低下する政府への信頼 追加措置は支持

マスクをしてスキー板を抱えた人々
マスクに懐疑的だったスイス人だが、今では必要なら屋外でもマスクを着ける構えだ Keystone / Jean-christophe Bott

スイス連邦政府の新型コロナウイルス対策に対し、国民の多くはより厳しくなった社会的な規制を支持しているものの、政府に対する信頼感はこの数カ月間で低下していることが世論調査で分かった。

世論調査会社ソトモ外部リンクが30日に発表した調査によると、政府の危機対応に対する信頼が「大きい」「とても大きい」国民は回答者の37%だった。6月は66%、4月は67%だった。 

外部リンクへ移動

一方、回答者の67%は新型コロナの流行拡大に対して連邦政府がより強く介入すべきと答えた。州政府による裁量を望むのは21%にとどまった。

外部リンクへ移動

調査は連邦政府が28日に追加措置を発表する直前の今月23~28日に実施された。だがソトモによると、19日の追加措置の多くは国民に支持されている。

おすすめの記事
ワクチン

おすすめの記事

スイスの政治

スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし

このコンテンツが公開されたのは、 スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。

もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし

調査では、コロナの迅速検査を通じて、感染者・濃厚接触者に義務付けられた10日間の隔離期間を短くするよう望んでいることも分かった。

広がるマスク支持

スイスで懐疑派の多かったマスクについても、着用義務の拡大に賛意が広がっている。今回の調査では、64%が職場でのマスク着用義務を支持。「屋外を含め1.5メートル以上の社会的距離を保てない」場合にもマスク義務付けを支持する声も59%にのぼった。連邦政府は28日、マスク着用義務を「公共の屋内施設」からその屋外部分(レストランのテラスなど)や職場、教育機関の一部にも拡大した。

外部リンクへ移動

回答者の66%が飲食店の営業時間を午後11時までに制限することに賛意を示した(同措置は29日から導入)。また公私ともにイベントの観客・参加者の上限を10人にすることには66%が賛成。連邦政府の追加措置では、誕生会など私的イベントは10人、スポーツの試合など公的イベントには観客50人の制限が設けられた。

外部リンクへ移動

音楽・スポーツ活動に対する制限についても支持が広がる。約68%が合唱団、ブラスバンド、オーケストラの演奏・リハーサルの禁止を支持。最小距離を維持できず、マスクを着用できないすべてのスポーツ活動の禁止は63%が賛成した。29日以降、アマチュアの文化・スポーツ活動は原則15人までに制限されている。

外部リンクへ移動

一方で、隣国のフランスやドイツのように外出規制を含むロックダウン(都市封鎖)に対しては意見が真っ二つに割れた。49%が賛成、47%が反対で、年配には支持が多いが、35〜44歳の大多数は反対を示した。

世論調査は、スイス公共放送協会(SRG SSR)の委託を受けてソトモが実施。スイスの全言語地域の有権者3万4825人が回答した。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

大西卓哉飛行士

おすすめの記事

宇宙研究

国際宇宙ステーションでロボットが「宝探し」に成功 スイスも貢献

このコンテンツが公開されたのは、 日本製とドイツ製のロボットが、国際宇宙ステーション(ISS)で「宝探し」をして遊んだ。スイス・ルツェルン応用科学芸術大学(HSLU)もこの実験に貢献した。

もっと読む 国際宇宙ステーションでロボットが「宝探し」に成功 スイスも貢献
ジュネーブのトラム

おすすめの記事

気候適応

ジュネーブ州、バス・路面電車を13日のみ無料に オゾン濃度が急増

このコンテンツが公開されたのは、 ジュネーブ州では13日、バスやトラム(路面電車)など公共交通機関が終日無料となった。オゾン濃度が急増したことへの対応で、スイスでは初めての措置だ。

もっと読む ジュネーブ州、バス・路面電車を13日のみ無料に オゾン濃度が急増
湖に飛び込もうとする男性の後ろ姿

おすすめの記事

スイスで記録的暑さ 政府が警告

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで全国的に気温が上昇し、猛暑への警戒が強まっている。11日にはスイス西部と南部ティチーノ州の一部地域に対し、熱中症など健康被害を受けるリスクが大きい「危険度3」の警報が発令された。

もっと読む スイスで記録的暑さ 政府が警告
作家のアドルフ・ムシュク氏

おすすめの記事

文化

知日スイス人作家のアドルフ・ムシュクさん、欧州政治文化賞を受賞

このコンテンツが公開されたのは、 ハンス・リンギエ財団は9日チューリヒ在住の作家アドルフ・ムシュグさん(91)に欧州政治文化賞と賞金5万ユーロ(約860万円)を授与した。同賞がスイス人に授与されるのは初めて。

もっと読む 知日スイス人作家のアドルフ・ムシュクさん、欧州政治文化賞を受賞
詐欺を警告するPC画面

おすすめの記事

スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決

このコンテンツが公開されたのは、 スイス銀行を狙った口座乗っ取り事件で、英国で刑事告訴されていた英国人学生(21)に禁固7年の有罪判決が言い渡された。スイス連邦検察庁によると、学生はスイスの銀行顧客から約240万フラン(約4億4000万円)を騙し取った。

もっと読む スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
オリーブの木

おすすめの記事

農業ビジネス

温暖化でスイスがオリーブの名産地に?

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。

もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
山肌に描かれた巨大な絵

おすすめの記事

アルプスに新しい巨大地上絵が登場

このコンテンツが公開されたのは、 世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。

もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部