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ベルセ内務相を脅迫した女性に罰金 対応めぐり調査開始

Alain Berset
保健行政を担当するアラン・ベルセ内務相は、コロナ禍への対応で国民に注目されている Keystone / Anthony Anex

スイスのアラン・ベルセ内務相に恐喝メールを送った女性が罰金を科された。取り調べや証拠品の取り扱いが適切だったかどうか、検察庁監督機関による調査が始まっている。

週刊誌ヴェルトヴォッヘ外部リンクが21日、女性に対し裁判所が今年9月に恐喝未遂罪で有罪判決・罰金命令を出したと報じ、全国的に話題を呼んだ。

女性の身元など事件の詳細に不明な部分は多いが、女性は昨年11月、ベルセ氏が10万フラン(約1140万円)の支払いに応じなければ、私的な手紙や写真を公開すると脅したとされる。

ベルセ氏は支払う代わりに、女性を刑事告発した。

内務省のペーター・ラウエナー報道官はスイスの通信社Keystone-SDAに対し、女性はベルセ氏の8年前の私生活について「中傷的な虚偽の」主張をしたと述べた。ベルセ氏の弁護士によると、女性は後に恐喝内容を取り下げた。

ラウエナー氏は大衆紙ブリックの日曜版で「閣僚として(ベルセ氏は)犯罪の被害者になることがある」と語った。「連邦議会議員としてのベルセ氏は脅されようがない」

ベルセ氏は内務相として健康や文化、年金を担当し、コロナ禍への対処の前線に立つ。

スイス連邦検察庁は、恐喝した女性のコンピューターやスマートフォンから事件に関するデータを全て削除したと述べた。ベルセ氏への特別な取り計らいではなく、一般的な対応だという。ただヴェルトヴォッヘによると、データの削除は女性が8時間勾留されたうえでの同意に基づき、各端末は出荷時の状態にリセットされた。検察庁の監視役の連邦検察庁監督機関外部リンクは、こうした取り調べやデータ削除が適切だったかどうか、調査を始めた。

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