2020年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で死亡者数が増加した
Keystone / Martial Trezzini
2020年末のスイス人口は866万7100人で、前年比6万1100人(0.7%)増となった。
このコンテンツが公開されたのは、
連邦統計局が発表した暫定値によると、死亡数は前年より8200人(12.1%)増加し、出生数も減少。ただ純移動(移入人口と移出人口の差)の増加がこれらを上回った。
昨年は特に、移出人口が激減。純移動は5万6千人となったが、19年と比べると移入人口は3.9%減、移出人口は15.6%減少した。
同局によると、死亡数の大幅な増加は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が関係している。男性は14.6%増、女性は9.9%増だった。
パンデミックが出生率に与える影響は不明。出生数は19年の8万6200人から8万5500人とわずかに減少した。約4分の3(72.4%)は、既婚の両親の間に生まれた赤ちゃんだった。1人の女性が生涯で産む子供の数を示す合計特殊出生率は1.46だった。
自然増加数は過去最低
出生数と死亡数の差である自然増加数は前年の1万8400人から9500人に半減した。同局によると、主に死亡数の増加が大きく影響している。
同局によれば、自然増加数は2004年以来の最低水準に落ち込んだ。ティチーノ、ベルン、バーゼル・ラント、バーゼル・シュタット、ヌーシャテル、グラウビュンデン、ジュラ、シャフハウゼン、グラールスの各州では、死亡数が出生数を上回ったという。
また20年は結婚、離婚件数が減った。同局は「おそらくパンデミックが関連している」とした。
結婚は前年比10.4%減の3万4900件。国籍別で見ると、スイス人同士では5.2%の減少。外国人同士、スイス人と外国籍のカップルではさらに減少し、それぞれ15%減、15.6%減だった。
おすすめの記事
スイス政府、相互関税で米国との協議継続を表明
このコンテンツが公開されたのは、
米国がスイスに課す39%の「相互関税」をめぐり、スイス政府は4日、米国との協議を続け「より魅力的な提案をする」と表明した。
もっと読む スイス政府、相互関税で米国との協議継続を表明
おすすめの記事
トランプ政権、スイスに39%の相互関税を発表
このコンテンツが公開されたのは、
米国はスイスに課す相互関税率を39%と発表。スイス政府は「大変遺憾に思う」と表明した。
もっと読む トランプ政権、スイスに39%の相互関税を発表
おすすめの記事
スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス銀行を狙った口座乗っ取り事件で、英国で刑事告訴されていた英国人学生(21)に禁固7年の有罪判決が言い渡された。スイス連邦検察庁によると、学生はスイスの銀行顧客から約240万フラン(約4億4000万円)を騙し取った。
もっと読む スイス銀行の顧客を騙した英国人留学生に有罪判決
おすすめの記事
温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
このコンテンツが公開されたのは、
スイス西部のフランス語圏は温暖化によりオリーブの木を育てやすくなっている。生産者らは2026年には栽培本数が2万本に倍増し、南部のイタリア語圏ティチーノ州を追い抜くと見込む。
もっと読む 温暖化でスイスがオリーブの名産地に?
おすすめの記事
アルプスに新しい巨大地上絵が登場
このコンテンツが公開されたのは、
世界各地で巨大な地上絵を描くアーティストのSAYPE(セイプ)さんが、スイス南部ヴォー州のアルプス山頂に新作を完成させた。
もっと読む アルプスに新しい巨大地上絵が登場
おすすめの記事
スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス北部デニケン(ソロトゥルン州)のゲスゲン原子力発電所が2カ月近く、発電を停止している。給水配管システムに過負荷がかかっている可能性があり、安全性が証明されるまで発電を再開できていない。
もっと読む スイス・ゲスゲン原発、定期検査後に稼働再開できず
おすすめの記事
欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
このコンテンツが公開されたのは、
欧州人権裁判所(ECHR)大法廷は10日、スイスが女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤさん(南アフリカ)の権利を侵害したとする2023年の判決を支持した。
もっと読む 欧州人権裁判所、スイスは「セメンヤさんの権利を侵害」
おすすめの記事
スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
このコンテンツが公開されたのは、
抗生物質の開発に特化するスイスの新興バイオ企業ビオヴェルシス(BioVersys)は2日、日本の塩野義製薬と共同研究・独占ライセンス契約を結んだと発表した。
もっと読む スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
おすすめの記事
スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。
もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
おすすめの記事
スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
このコンテンツが公開されたのは、
米宇宙企業SpaceX(スペースX)が運営する通信衛星「Starlink(スターリンク)」のアンテナ40基をスイス南部の村に設置する計画に対し、反対する声が上がっている。
もっと読む スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
続きを読む
おすすめの記事
インテグレーションと地域社会への参加
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは、外国人のインテグレーション(統合)と公用語の会話能力が非常に重視されている。
もっと読む インテグレーションと地域社会への参加
おすすめの記事
ますますマルチリンガルになるスイス人
このコンテンツが公開されたのは、
国の調査で、スイスの人口の3分の2以上が、日常生活で複数の言語を日常的に使っていることが分かった。5つ以上の言語を使う超マルチリンガルも2%弱いる。
もっと読む ますますマルチリンガルになるスイス人
おすすめの記事
スイスの国籍取得手続き 一部の人には辛い経験?
このコンテンツが公開されたのは、
スイス人と結婚した外国人に適用される簡易な国籍取得手続きは、スイス国籍を入手する早道だと考えられてきた。しかしこの手続きの一部で、スイス社会に溶け込んでいる度合いを評価されるステップでは、立ち入った質問をされることもある。また、地方自治体によって申請者への扱いにかなりの差がある。
もっと読む スイスの国籍取得手続き 一部の人には辛い経験?
おすすめの記事
「スイスの投票権は『無償』で与えられるべきではない」
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは全人口の25%を占める外国人が働き、社会保険料・税金を納めている。しかし、彼らに国レベルでの投票権と選挙権はない。この状況は、成熟した直接民主制をとる国のあるべき姿といえるだろうか?
もっと読む 「スイスの投票権は『無償』で与えられるべきではない」
おすすめの記事
スイス人口の25%を占める外国人 その内訳は?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスに住む外国人の数は200万人以上。しばしば政治議論の対象となるこれらの「非スイス人」は、昨年の時点でスイスの人口830万人の4分の1近くを占める。では、これらの「非スイス人」とは、具体的にどんな人々なのだろう?グラフで解説する。
もっと読む スイス人口の25%を占める外国人 その内訳は?
おすすめの記事
シャキリ、シャカの「ワシのポーズ」スイスのコソボ系移民社会とは?
このコンテンツが公開されたのは、
サッカー・ワールドカップ(W杯)のスイス対セルビア戦で、スイス代表のグラニット・シャカとジェルダン・シャキリがゴール後に見せた「双頭のワシ」のジェスチャー。アルバニアの国旗を示すこのジェスチャーがセルビアに対する政治的パフォーマンスだとして、大きな批判を呼んだ。二人のルーツであるアルバニア系移民は、スイスで4番目に大きいコミュニティを形成している。
もっと読む シャキリ、シャカの「ワシのポーズ」スイスのコソボ系移民社会とは?
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。