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スイスで6人死亡のバス火災、男が焼身自殺の可能性も

記者会見の写真
2026年3月11日、バス火災を受けケルツァースで開かれた記者会見 Keystone / Cyril Zingaro

スイス西部で6人が死亡したバス火災で、地元捜査当局はバスに乗っていた男が自らの体に火を付けたことが出火原因とみて捜査している。

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捜査当局によると、自らの体に火を付けたとみられる男は10日午後5時45分ごろ、フリブール州デュディンゲンでバスに乗車。同日午後6時25分ごろ、車内で自らの体に可燃性の液体をかけ、火を付けた。その後、炎は車両全体に急速に広がった。

11日午後、事件発生現場の自治体ケルツァースで開かれた記者会見で、捜査当局は男の身元について「孤立し、精神的に不安定な」スイス国籍の男だと述べた。捜査当局は男が焼身自殺を図った可能性もあるとみている。

フリブール州警察の発表によると、この男は65歳でベルン在住。ベルン州の警察によれば、ベルン州内の病院から行方不明との届け出が出ていた。男は「精神的な不安定さがあり、当局もそれを把握していた」人物だった。

「動機については、これがテロ行為であったことを示す証拠は全く存在しない」と、フリブール州検事総長のラファエル・ブルカン氏は記者会見で述べた。

捜査当局によると、死亡した6人は、25歳と39歳の女性が2人、16歳と29歳の男性が2人。ポルトガル国籍のバス運転手(63)と容疑者の男が死亡した。

このほか、乗客4人と救助隊員1人の計5人が負傷した。うち3人が重傷という。

火災で焼け焦げたバスの残骸
火災で焼け焦げたバスの残骸 Keystone / Alessandro Della Valle

目撃者の証言

仏語圏のスイス公共放送(RTS)は11日、火災発生時に現場に居合わせたという複数の目撃者に取材した。

近くの薬局で働くダニエル・イムホフさんは、事件現場に最初に駆けつけた人物の1人。被害者を助けようとしたが「何もできなかった」と語り、バスは「1分もかからずに瞬く間に炎に包まれた」と述べた。

11日の記者会見で、州警察監察官は記者の質問に対し「大量の燃料と酸素が存在したため、炎が急速に広がった」と説明した。

路上に花を置く女性
事件現場には小さなテントが設置され、人々が花や追悼のメッセージを捧げられるようになっている Keystone / Cyril Zingaro

イムホフさんは「巨大な炎」と「バスの側で燃えている人々」を見たという。乗客の脱出を助けようとした女性の衣服にも火が移った。「手で消そうとしたあと、自分の店に消火器を取りに行った。火はあらゆる方向から噴き出しており、消す術はなかった」といい、自身も火傷を負ったと語った。

道路の反対側にはテケ・ゼイネルさんの移動販売車があった。ゼイネルさんは事件の一部始終を目撃し「バスはすでに完全に炎に包まれていた。私の目の前で止まった」と話した。

さらに「運転手が何とかドアを開けた。3人が燃えているのを見た。私は手で女性の火を消した。別の人がジャケットで別の人の火を消した。それから消火器と毛布を取りに行ったが、もう手遅れだった」と付け加えた。

「皆が助けようとした」

ゼイネルさんは、通行人が石でバスの窓を割っていたと語った。現場からわずか数メートルの薬局で働いていたミナ・ジャンドルさんは「全身が炎に包まれた人が出てくるのを見た。とても衝撃的だった。職場の目の前で、そんな光景をこの目で見るのは恐ろしい」と語った。

「私たちは皆心配し、助けたいと思ったが、結局できることは限られていた。しかし心強かったのは、誰もが助けようとしたことだ。その瞬間は何をすべきかわからず非常に困難だったが、皆がそこにいて、できる限りのことをしようとしていた」

心理的サポートを提供

当局によると、被害者とその家族、目撃者、ボランティア救助隊員、現場に居合わせたその他関係者を含む影響を受けた人々に対し、心理的支援が組織されている。

フリブール警察は事件に関する情報提供(026 347 01 17)を求めている。

記者会見する州検事
11日、ケルツァースで記者会見したフリブール州検事総長のラファエル・ブルカン氏 Keystone / Cyril Zingaro

EU代表団、スイスに哀悼の意

在スイス欧州連合(EU)代表部は「心からの哀悼の意」を表明した。「この困難な時期に、犠牲者とご遺族の皆様に思いを寄せています」とX(旧ツイッター)に投稿した。

EU代表部はメッセージの中で、負傷者に対し「一日も早い完全な回復」を願うと述べた。

英語からのDeepL翻訳:宇田薫

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