WHO、不要な抗生物質の服用を警告

炭そ菌治療用の抗生物質 swissinfo.ch

炭そ菌の恐怖が世界中に広がっている。世界保健機関(WHO)は、炭そ菌は伝染病ではないので必要以上に怖がらない事、素人判断で抗生物質を服用せず必ず医師の診断を受ける事などを人々に呼び掛けている。

このコンテンツは 2001/10/17 10:07

「人々は必要以上に炭そ菌について怖がっている。大切な事は、炭そ菌は伝染病ではないという事だ。」とイアン・シンプソンWHOスポークスマンはいう。そして、欧州と米国では医師が炭そ菌に関するあらゆる情報を入手しているので、心配しないようにと呼び掛けた。炭そ菌は抗生物質で早期治療をすれば治る。フロリダで死亡した1人は、炭そ菌の初期症状と良く似た風邪の症状を取り違えたためだ。米国では炭そ菌感染から自衛しようとする国民が、炭そ菌治療薬として最も有名な抗生物質・シプロフラキシンを先を争って購入したため、売上げが急上昇した。これについても、シンプソンさんは、抗生物質を購入する前に必ず医師の診断を受けるよう呼び掛けている。

スイスでは2人が炭そ菌疑惑のある粉の入った郵便物を受け取り、検査結果が17日にも出る予定だ。最初のケースは15日、バーゼルの医薬品企業ノバルティスが、従業員1人が9日に粉の入った郵便物を受け取り病院で検査を受けた事を発表し明るみに出た。ノバルティスのマーク・ヒル・スポークスマンによると、この男性社員は9日に受け取った郵便物を開封したところ少量の粉末がこぼれ落ちた。郵便物には他に不審なところはなく、社員はそのまま捨てたという。が、その後の炭そ菌報道から疑念を抱き、14日になって上司に報告、健康診断を受け結果待ちである。社員には念のため抗生物質を与えられた。ノバルティスでは、他にも同じような郵便物を受け取った社員がいないかどうか確認を急いでいる。ヒル・スポークスマンによると、問題の郵便物は一般的なビジネスレターで差出人にも不審な点はない。もう1件は、同じくバーゼルに住む女性1人が15日、テキサスの消印のある郵便物を受け取り、中には粉とホロコーストについてのパンフレットが入っていたという。

マルティン・ゲルトラー・バーゼル州保健局長は、事態を深刻に受けとめているが、スイスでバイオテロが起きている可能性は低いと述べた。ゲルトラー局長は、もし同様な粉入りの郵便物を受け取ったとしても、炭そ菌は抗生物質で早期治療を行えば大丈夫なのでパニックにならないようにと呼び掛けている。そして「不審な郵便物を受け取ったら、開封したり振ったりしないように。そして、すぐに石鹸と水で手をよく洗って下さい。もし開封した郵便物から粉が出て来たら、すぐに着ている物を脱ぎ真空バッグまたはビニール袋に入れて密封し、シャワーを浴びて下さい。」と、アドバイスした。

国立核生物化学兵器研究所が先週ホットラインを開設して以来、問い合わせが殺到している。同研究所のマシュー・シュタデルマンさんによると、1日約200件の問い合わせがあるが、いたずら電話も多くスイスでは危険が差し迫った状況ではないという。

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