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政府と個人の間でドメイン・アドレスを巡る戦い

喉から手が出るほどほしいこのアドレス

(swissinfo.ch)

インターネット・ビジネスにとって、人々に覚えてもらえやすいドメイン・アドレスを使うことは死活問題だ。このアドレスがある日突然、政府に取り上げられてしまったらどうなるだろうか。

連邦政府はスイス政府を表すアドレスとしてドイツ語とフランス語、イタリア語の3つのアドレス( www.schweiz.ch、www.suisse.ch、www.svizzera.ch)を個人から取得するとしている。

 一方、このアドレスを持つシュテファン・フライさんは政府と全面対決する構えだ。現在、連邦政府が持っているドメイン・アドレスは www.ch.ch。chはスイスの旧名、ヘルヴェチア共和国を指し、車のナンバーや切手などにも使われている。しかし、このアドレスはあまり一般に知られていないため、サイトを訪ねたい利用者に不便だとの批判の声が高まっていた。

名前は命

 しかし政府が気づいた時には、すでに遅かった。www.schweiz.ch、 www.suisse.ch、www.svizzera.chのアドレスはすでに個人のものになっていたのだ。このアドレスを取得してビジネスを行っている者にとっては、このアドレスを政府に譲ることは大きな損害をこうむりこそすれ、プラスになることなど一つもない。

 自らウェブ・サイトを経営するチューリヒ在住のシュテファン・フライさんは憤慨する。「私は仲間と一緒にこのアドレスを1995年に登録し、このサイトを普及させるためにかなりの時間とお金を投資してきました」

 彼らのドイツ語のサイトはスイスの政治や歴史、無料メールや旅行情報、デートの相手を探す機関の紹介など、様々なサービスを提供している。洋服やバッグ、携帯電話に入れるアイコンまでここで買える。「特に今年はサッカーのワールド・カップの年なので、スイスへの関心は例年より高いのです」

 「過去にこのアドレスを買いたいと言って来る人も多くいましたが、毎回断ってきました。かなり多額のお金が積まれたこともありましたが、私は首を縦にふらなかったのです」

権利はどちらに

 フライさんからしてみれば、連邦政府の要求はひどいものだ。政府はアドレスを買収するつもりはない。あくまで法的権利をかざして、彼らのアドレスを取り上げようというのだ。

 「私たちは一切、アドレスにお金を払うつもりはありません」と連邦政府のトマス・ゼーゲッサー法務局長は言い切る。すでに最高裁判所では同じような議論について結論を出しているのだ。

 しかし、フライさんの弁護士はまた別の主張をしている。「今回のケースはこれまでとは別の法的意味合いを持っています」

 「これは違法行為をめぐる戦いや、政府のドメイン・アドレスがわかりにくい、という議論ではありません。これはスイス全体のインターネット業界を揺るがす問題なのです」とフライさんの弁護士は日刊紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングに語っている。

妥協案ならず

 最初に連邦政府から連絡を受けたのは2000年だった。市民にもっとアクセスしてもらうため、フライさんのアドレスを欲しいといってきたのだ。

 フライさんは自分のアドレスを譲ることはできないが、代わりにwww.ch.chを使ってはどうか、と提案した。今でも政府が使っているアドレスだ。

 数年して、今度は公的サービスを、サイトを通じて提供する「電子政府」なるものを設立するため、やはりフライさんのアドレスが必要だと言って来た。フライさんは彼のサイトにバナーを張って、政府のサイトにアクセスできるようにすると妥協案を示したが、全く相手にされなかった。
 
「毎回、彼らが用意すると言ってくるのは、登録を取り下げる費用についてだけなのですよ。話になりません」とフライさんは言う。

 この件についてスイスインフォが政府に問い合わせてみたところ、「フライさんと我々に妥協点が見出せないのは残念なことです」との答えだった。

 ゼーゲッサー法務局長は「1月末までに、フライ氏に対して政府連邦がどのような決定を下すか明らかになります」と述べている。

swissinfo、ウルス・ガイサー 遊佐弘美(ゆさひろみ、意訳)

キーワード

スイスでは、2000年から連邦政府も州政府も http://www.ch.chのドメイン・アドレスを使っている。
フライさんのウェブ・サイト http://www.shweiz.chは1995年から情報提供を始めている。

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