大阪・関西万博のスイス館で展示されている「ロボケーキ」は、ロボット工学と料理学を融合した「食べられるロボット」だ
Keystone-SDA
動くクマのグミ、チョコレート味の電池――大阪・関西万博のスイス館では、ロボット工学者とパティシエ、ホテリエが合作した「ロボケーキ」が展示されている。
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「可食ロボット」「ロボット食品」は、多くの研究者が取り組んでいる本当に難しい挑戦だ――連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)は14日のプレスリリース外部リンクでこう強調した。
EPFLとイタリア技術研究所(IIT)は、パティシエやスイスの名門ホテル学校EHLの協力を得てロボット工学と料理学を融合し、「ロボケーキ」を開発した。欧州連合(EU)の助成を受けたロボ食品研究外部リンクの一環だ。
このウェディングケーキのてっぺんに載っている2体のクマ型のグミは、EPFLが開発した食べられるロボットだ。ゼラチンやシロップ、着色料でできており、ザクロのような味がする。内部の空気圧システムに空気を入れると、クマの頭や腕が動き出す。
食べられる電池
ロボケーキには、IITのマリオ・カイローニ氏らが開発した「食べられる電池」も使われている。
電池の原材料はビタミンB₂やケルセチン、活性炭、チョコレート。ケーキに載ったLEDロウソクを点灯する電力を作る電池だが、食べても安全だ。口に入れるとダークチョコレートの風味が広がった後、電池に含まれる電解質に起因するピリッとした食感に驚くだろう。
ロボット工学と栄養学の融合はさまざまな活用方法が期待されている。EPFLインテリジェント・システム研究所(LIS)のダリオ・フロレアーノ所長は、特に電気機器と食品の両面で廃棄物を減らす効果があると話す。
EPFLは非常食や医療分野にもこうした技術を応用するため研究を進めている。
独語からの翻訳:ムートゥ朋子
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