スイス・コーヒー・チャンピオンシップ2018のブリュワーズ部門で優勝した深堀絵美さん
elenaminekova
コーヒーの抽出技術などを競う「スイス・コーヒー・チャンピオンシップ2018」で日本人の深堀絵美さん(30)がブリュワーズ部門で優勝し、世界大会への出場権を手にした。深堀さんは15年の大会でもバリスタ部門で優勝した腕の持ち主だ。
このコンテンツが公開されたのは、
同競技会はスペシャリティー・コーヒー協会(SCA)スイス支部外部リンクが2000年から毎年開催。今回はチューリヒが会場となり、バリスタ、ラテ・アート、ブリュワーズの3部門で計25人が参加。7日から3日間の日程で腕前を競った。
深堀さんが1位に輝いた外部リンクブリュワーズ部門では、ハンドドリップで抽出したコーヒーが審査対象。予選では▽与えられた豆と水で抽出したコーヒー▽競技参加者が選んだ豆と水で抽出したコーヒーの2つの合計得点で競った。与えられた時間は7分で、3つのカップに、なるべく同じようにコーヒーを用意。いずれもコーヒーの濃度数値が2%を超えてはならない。深堀さんは、「豆(の特性)を勉強する時間がないため、与えられた豆で作るコーヒーは抽出する人の経験が試される」と話す。
決勝では参加者本人が選んだ豆で抽出したコーヒーのみを10分で用意。コーヒーの味と香り(7割)およびサービス(3割)が評価の対象となった。
深堀さんは現在、2016年12月にチューリヒ市内に開店したコーヒーショップ「MAME(マメ)外部リンク」の共同経営者兼バリスタとして忙しい日々を過ごす。もう1人の経営者でバリスタのマシュー・タイスさんも今競技会のバリスタ部門で優勝した腕利きだ。「(マシューとの)ダブル優勝が決まった次の日はたくさんのお客さんや友人、関係者らがお祝いに駆けつけてくれて嬉しかった」(深堀さん)
世界大会について、「出場権を得られて嬉しい。豆は季節ものなので、旬を迎える国で豆を探すつもりだ」と意気込む。
SCAは豆の品質にこだわったコーヒーの共通基準を作ろうと関係者が集まってできた会を発端とする。2017年1月、米国のSCA(1982年設立)とヨーロッパのSCA(1998年設立)が正式に統合した。現在では40カ国以上が参加している。
おすすめの記事
見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。
もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
おすすめの記事
ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
このコンテンツが公開されたのは、
英国と大陸欧州をつなぐ高速鉄道ユーロスターは、スイス・ジュネーブとロンドンを結ぶ初の直通列車の運行を計画している。
もっと読む ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
おすすめの記事
スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦内閣は6日、クレディ・スイス危機を踏まえた金融規制改革の最終案を発表した。自己資本規制を強化し、金融監督局の権限も強化する。
もっと読む スイス政府、金融規制改革の最終案を発表
おすすめの記事
スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
このコンテンツが公開されたのは、
パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルの「戦争犯罪」に関して、スイスの元外交官55人がスイス外相に共同書簡を送り、スイスの「沈黙と消極性」を非難した。政府に対して直ちに措置を講じるよう求めた。
もっと読む スイスの元外交官50人、ガザめぐる政府の「沈黙」を非難
おすすめの記事
スイスで放射能測定の合同演習
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは2~6日、国際チームがヘリコプターで空中の放射能測定を行っている。緊急時に広い範囲の放射能を迅速にチェックする予行演習だ。
もっと読む スイスで放射能測定の合同演習
おすすめの記事
自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
このコンテンツが公開されたのは、
自殺カプセル「サルコ」を運営する自殺ほう助団体「ラストリゾート」共同設立者のフロリアン・ウィレ氏(47)が、先月5日にドイツで死去していたことが分かった。
もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が死亡
おすすめの記事
スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部レッチェンタール(ヴァレー州)で28日午後、大きな氷河が崩壊し、大規模な土砂崩れがふもとのブラッテン村を襲った。多数の家屋が倒壊し、1人が行方不明。
もっと読む スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
おすすめの記事
クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦最高裁判所は23日、スイス政府の「誤った情報」によりクレディ・スイス株で損失を被ったとして損害賠償を求めた夫婦の訴えを棄却した。
もっと読む クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
おすすめの記事
移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
このコンテンツが公開されたのは、
東日本大震災の被災者を勇気づけようと建設された移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」がこの秋、親元のスイスに初めて登場する。
もっと読む 移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
おすすめの記事
スイス、メートル法準拠から150年
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは150年前にメートル条約に調印し、メートルやキログラムを導入した。それまでスイスの測定単位は地域や使途によって大きく異なっていた。
もっと読む スイス、メートル法準拠から150年
続きを読む
おすすめの記事
「エゴだけじゃ駄目」 スイスで世界一になった日本人バリスタ
このコンテンツが公開されたのは、
日本出身の深堀絵美さんは、スイス・チューリヒのコーヒーショップMAMEの共同オーナー兼バリスタだ。異業界で働く「普通のコーヒー好き」が、約半年でスイスのトップバリスタに。2017年にはブリュワーズ部門で世界一に輝き、今や世界のコーヒー業界が注目するバリスタの一人となった。これまでの道のりを聞いた。
もっと読む 「エゴだけじゃ駄目」 スイスで世界一になった日本人バリスタ
おすすめの記事
チューリヒの日本人女性、コーヒー大会で世界一に
このコンテンツが公開されたのは、
ブラジルで開催された世界コーヒーチャンピオンシップの抽出技術を競う「World Brewers Cup 2018」で、スイス代表で出場した日本人の深堀絵美さん(31)が世界一に輝いた。
もっと読む チューリヒの日本人女性、コーヒー大会で世界一に
おすすめの記事
コーヒーの消費量、世界第3位
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの飲食業界団体「カフティエスイス(CafetierSuisse)が27日発表した調査によると、スイス人が2016年に飲んだコーヒーの量は一人当たり1093杯だった。世界第3位の消費量で、日本(534杯)の2倍。一日当たりでは2.9杯と、朝昼晩の毎食後に飲んでいる計算だ。
もっと読む コーヒーの消費量、世界第3位
おすすめの記事
多くのコーヒーカップから漂うスイスの香り
このコンテンツが公開されたのは、
あなたが毎朝口にしているそのコーヒーは、スイスを経由したものかもしれない。スイスは世界のコーヒー貿易の中枢で、実はチョコレートやチーズよりも取引量が多いのだ。
もっと読む 多くのコーヒーカップから漂うスイスの香り
おすすめの記事
アメリカ人がスイスを訪れて驚きがちな12のこと
このコンテンツが公開されたのは、
今年、スイスを訪れるアメリカ人観光客は90万人を超えると予想されている。そのアメリカ人たちがスイスに来て驚くことは何だろう?
筆者は最近、米ニューイングランド地方に旅したが、そこで実感したのはスイスとアメリカ(それにカナダ)の間には、まだまだ文化的に多くの違いがあるということだ。欧州大陸では度々そうなのだが、スイス人がアメリカ人と同じようにスターバックスをひいきにしたり、動画配信サービスNetflix(ネットフリックス)やオンラインショップAmazonを利用したり、歩きスマホをしたりしていても、日常のいろいろなことが明らかにアメリカとは違う。
もっと読む アメリカ人がスイスを訪れて驚きがちな12のこと
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。