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スイスの景気 輸出、消費が上昇

個人消費で支えられたスイスの景気 Keystone

連邦経済省経済管轄局が3月2日発表したところによると、スイスの第4四半期の国内総生産は実質で、前期比プラス0.7%となった。

特に輸出、個人消費、設備投資が伸び、多くの業種で生産量の増加がみられるという。前年同期比で国内総生産 ( GDP ) は0.6%伸びたが、各企業の業績はまだまだ不振にあるようだ。

貿易、個人消費が支える

 3月に入り、製造業やサービス業界の各社が次々と前年の業績を発表している。2日には配電、配管の大手「ゲオルク・フィッシャー ( Georg Fischer ) 」が「社史最悪」の2億3800万フラン ( 約196億円 ) の純赤字を計上したと発表した。また3日には、セメント業界で世界的大手の「ホルシム ( Holcim ) 」が業績を発表。利益は前年より17.5%少なく、14億7000万フラン ( 約1200億円 ) にとどまり、配当の半減を提案している。一方、人員派遣大手の「アデコ ( Adcco ) 」は赤字が続いたが、第4四半期になってようやく黒字、4200万ユーロ ( 約34億円 ) を計上したと発表した。

 各企業はいまだに不況の影響を受けているとみられる中、連邦経済省経済管轄局 ( SECO ) の発表によると、個人消費は前期に引き続き増加し、今期は0.4%増となった。また、物品の輸出も引き続き増加の傾向にあり第4四半期も3.2%増加した。特に化学薬品、精密機械、時計、宝飾分野が伸びたという。一方、不況に大きく影響された金属、機械、機器、エレクトロニックス分野は不振となった。

 第4四半期の結果を踏まえSECOは、2009年の実質の国内総生産は1.5%減少すると見込んでいる。またサービス分野を含む貿易総額も前年比マイナス1.4%となる見込みだが、消費が伸びたことで国内総生産の縮小にブレーキがかかったとSECOは評価している。

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