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ベルセ大統領、安倍首相と首脳会談

スイスのアラン・ベルセ連邦大統領は12日、東京の官邸で日本の安倍晋三首相と会談した。二国間関係のほか、北朝鮮問題など国際情勢について幅広く協議した。

 ベルセ・安倍両首脳の会談は初めて。日本・スイスの首脳会談は2014年に当時のディディエ・ブルカルテール大統領と安倍首相が会談して以来4年ぶり。

 スイス連邦内務省の発表外部リンクによると、互いに日本とスイスの二国間関係は「素晴らしい」ものであるとし、この関係をさらに強化するための手段を議論した。

 ベルセ大統領は経済関係の強化のために、2009年に締結した二国間の経済連携協定(EPA)を「実りある」ものに改定したいというスイスの意思を伝えた。


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国際社会での協力推進

 会談では国際的なテーマにも議論が及んだ。国連や世界貿易機関(WTO)の目指す多国間関係の強化に向け、両国とも協力を続けていくことで一致。ベルセ大統領はスイスも参加するアジア欧州会合(ASEM)の重要性を強調した。

 ベルセ大統領は来年20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国を務める日本に祝意を表し、スイスもG20による金融枠組み作りに参画する用意がある旨を伝えた。両国は北朝鮮情勢についても意見を交わした。

 会談後の共同記者会見で、安倍首相は「北朝鮮の核ミサイル廃棄に向けた圧力維持の必要性、拉致被害者の早期解決の重要性について認識を共有できた」と語った。ベルセ大統領は南北首脳会談の開催を評価し、「拉致被害者について解決策が出ることを願う」と語った。

欧州とアジアをつなぐ

 両国ともアジアと欧州の連携に熱意を示し、中国の進める経済圏構想「一帯一路(BRI)」に言及した。安倍首相は日本のインド洋戦略について説明した。

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向けた準備にも議論が及んだ。スイスは2月に韓国・平昌(ピョンチャン)で開かれた冬季五輪と同じく、「スイスハウス」を出展する予定だ。

SDA-ATS

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