スイスではロックダウンにより多くの店舗が休業、企業も短時間労働などを生産縮小に追い込まれている
Keystone / Laurent Gillieron
スイス政府は16日、新型コロナウイルスにより財政難に陥った企業の救済策を発表した。破産申請の先延ばしや、中小企業には最低3カ月の支払い猶予を設ける。
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スイスでは3月中旬から必需サービスを除く店舗が営業停止となった。事業を続ける従業員にもソーシャルディスタンシング(社会的距離)や衛生対策の徹底が義務付けられた。
スイス政府は操業短縮補償や橋渡し融資、一部産業への財政支援などとして600億フラン(約6兆円)規模の財政出動を行っている。
しかし、多くの企業は収益減に直面している。政府はこのため破産手続きの緩和策を講じた。
対象となるのは、2019年末の経営が健全であったこと、財政難がコロナ危機によるもの、政府の規制解除後に事業再開の見通しが立つ企業。
これらの基準を満たした企業は、破産申請を一時的に先延ばしにできる。中小企業(SME)に対しては、債務の返済期限をさらに3カ月猶予する(申請時に最大6カ月まで延長できる)猶予する。
対象となった場合でも、従業員への給与支払い義務は生じる。政府は今月、企業が債務不履行に陥るのを防ぐため、債務徴収の停止措置は4月19日で終了するとしていた。
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