「製薬会社は新薬の価格を好きに設定できる」って本当?
シリーズ 嘘?本当?,
エピソード 8:
薬価をめぐる議論が続くなか、読者から「製薬会社は新薬の価格を好きなように設定できるのか?」という質問が寄せられた。スイスインフォが検証した。
製薬会社が新薬を発売すると、一定期間、その薬を製造・販売する独占的な権利を持つ。このため、価格設定において大きな裁量を持つことになる。しかし、その権限には限界もある。
企業はさまざまな手法を用いて価格を算出・提案するが、国民医療制度や保険会社などがその薬を保険対象とする場合、それが最終価格になるわけではない。
例えばスイスでは、当局が新薬の提案価格や有効性を既存の治療法と比較し、さらに類似国における基準価格も参照する。その後、上限価格を決めるための交渉が行われるが、合意に至らなければ、その医薬品は基礎医療保険の対象外となる可能性もある。
英国やスウェーデンなどの国では、薬価の妥当性を判断する際、入院期間の短縮といった、患者や経済的全体への幅広い利益も考慮される。
ブラジル、カナダ、中国をはじめ、世界では多くの国で政府が薬価設定に関与している。
一方、米国ではこれまで、保険会社や仲介業者、製薬会社が価格を設定してきた。ただ近年の制度改革により、メディケアなどの公的医療保険制度において、政府がより大きな役割を果たすようになっている。
映像テキスト編集:Virginie Mangin、英語からの翻訳:大野瑠衣子
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