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トランプ氏激怒、関税、ロケット…スイスが報じた米国のニュース

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swissinfo.ch

スイスの主要メディアが5月28~6月3日に報じた米国関連ニュースの中から①トランプ大統領が激怒②追加関税③ロケット爆発、の3件を要約して紹介します。

波乱に満ちた一週間だった。スイスメディアは、ドナルド・トランプ米政権がスイスなど約60の貿易相手国に対し、さらなる関税を課そうとしているという報道で再び埋め尽くされた。

米フロリダでジェフ・ベゾス氏率いる航空宇宙企業ブルー・オリジンのロケットが爆発した事故もまた、大きく注目された。

トランプとネタニヤフ
懐かしいあの頃ーー。2025年12月、フロリダ州パームビーチにあるドナルド・トランプ氏の別荘に入るベンジャミン・ネタニヤフ氏(左)とトランプ氏 Copyright 2025 The Associated Press. All Rights Reserved.

トランプ大統領が激怒

仏語圏の日刊紙ル・タンは、トランプ米大統領とベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相は「危機に瀕した二人組」であり、イランに対して共に始めた戦争から無傷で抜け出すことはできないだろうと見ている。

ル・タンは2日付の社説で「これこそまさに、正面攻撃を受けたというものだ」と述べた。1日夜、トランプ大統領はネタニヤフ首相に電話をかけ、「議論は白熱した」。トランプ大統領はネタニヤフ首相に「お前は正気じゃない。私がいなければ、お前は刑務所に入っていただろう。私がお前を救ってやったんだ。今や誰もがお前を憎んでいる。このせいで誰もがイスラエルを憎んでいる」と激怒したと、米国のニュースサイトAxios外部リンクは報じている。そして電話に向かって「一体何をしているんだ?」と叫んだという。

「イスラエル首相は何をしていたのか?」問いかけたル・タンはこう続けた。「戦争だ。過去2年8カ月間、毎日そうだったように」。しかし1日、イスラエル軍はレバノン南部まで作戦を拡大した後、ベイルートを爆撃した。ル・タンは、これはイランとの交渉のさなかにいるトランプ大統領にとってタイミングが悪かったと説明した。イランはレバノンでの停戦を合意の条件としているからだ。

「米国大統領はもはやテヘランとの戦争を望んでいない」とル・タンは続ける。「イランの交渉担当者たちは何週間も大統領のチームを苦しめてきた。大統領自身も苛立ちを募らせているようで、あらゆる口調で合意が近いと繰り返している。しかし、具体的な成果は何も得られていないようだ」

これは両国が「決闘」に発展することを意味するのだろうか、とル・タンは問う。「そう簡単にはいかない。トランプ氏の激しい発言が収まるやいなや、ワシントンはイスラエルに対し、ヒズボラが攻撃した場合にベイルート南部郊外を爆撃する許可を与えた。これは前日の嵐の後、イスラエルとアメリカの関係を基本に立ち返らせる方法だった。両国の関係は複雑か?確かにそうだ。時折、荒れ模様。そして常に強固。どんなに激しい電話のやり取りがあっても」

2025年4月、スイスは米国が発表した相互関税ランキングで上位に入った
2025年4月、スイスは米国が発表した相互関税で、特に高い税率を課せられた Copyright 2025 The Associated Press. All Rights Reserved.

「ドナルド・トランプ政権下では、関税が課されるや否や、さらに次の関税が課される」と嘆息したのはドイツ語圏日刊紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング(NZZ)だ。トランプ政権はスイスを含む約60の貿易相手国に対し、新たな懲罰的関税を提案した。

スイス公共放送(SRF)によると、米国は、関係国が強制労働を用いて生産された商品の輸入対策を十分に行っていないと非難している。ジェイミーソン・グリア米通商代表が発表した報告書によると、スイスは、米国が強制労働による商品の輸入を明示的に禁止していないとみなす54の経済圏の一つだ。米国はこれらの国々に対し、12.5%の追加関税を提案している。

EUは同様の禁止措置を導入しているが、その執行が不十分とみなされているため、10%の関税を課されることになる。英国とカナダも同様だ。SRFの報道によると、半導体、コーヒー、牛肉、果物などの製品は、追加関税の対象外となる。

スイス最大の経済団体エコノミースイス(Economiesuisse)は3日、米国のスイスに対する主張を「全く根拠がない」と一蹴した。同団体のチーフエコノミスト、ルドルフ・ミンシュ氏は、スイスの法律は強制労働を明確に禁止していると述べた。また米国の「脅し」は驚くべきことではないと付け加えた。トランプ大統領が一部の関税を維持するための新たな方法を模索することは想定内だったとした。ミンシュ氏によると、これは以前に緊急法に基づいて課されたが後に米国最高裁判所によって無効とされた関税に代わる試みだと述べた。

新たな関税措置はまだ最終決定に至っていない。パブリックコメント(意見募集)は7月上旬まで受け付け、その後公聴会が開催される予定だ。

4月18日、打ち上げに向けて準備が整ったブルー・オリジンのニューグレンロケット
4月18日、打ち上げに向けて準備が整ったブルー・オリジンのニューグレンロケット Copyright 2026 The Associated Press. All Rights Reserved

ジェフ・ベゾス氏率いるブルー・オリジンのロケット爆発事故は、NASAの月探査計画を混乱させているーー。そう報じたのはNZZだ。米軍も懸念を抱いていると指摘している。

「我々には十分なチャンスがあると思う」。トランプ米大統領は4月29日、2期目の任期が終了する2028年までに米国人宇宙飛行士が月へ帰還するかどうかを問われた際、依然として楽観的な姿勢を示した。これについてNZZは3日、「その1カ月後、その楽観的なムードは消え去ったか、少なくとも少しは冷めただろう」と報じた。

28日、フロリダ州ケープカナベラル宇宙港で、巨大な火球が夜空を照らした。「あれはブルー・オリジンのニューグレンロケットの残骸だった」(NZZ)。新型ロケットはエンジン試験中に発射台で爆発した。ロケットは無人で、ペイロードも搭載していなかった。「しかし、ダメージは甚大だった。ブルー・オリジンのニューグレンは、NASAが2028年までに月面基地用の機器、そしておそらくは宇宙飛行士を月面に送り届ける計画において重要な役割を担っているからだ」

NZZは、今回の爆発は数億ドル相当のロケットの喪失にとどまらないと指摘する。「ブルー・オリジンは、ニューグレンを打ち上げることができる唯一の発射台を破壊した、という事態にも対処しなければならない。同社の計画を少なくとも1年間遅らせる可能性が高い」

これはNASAの月探査計画にとって大きな問題だとNZZは続ける。ブルー・オリジンのロケットは今秋、月面基地建設のための探査車やその他の機器を月へ輸送する予定だったからだ。ニューグレンはまた、2027年のアルテミス3ミッションの一環として、ブルー・オリジンの月着陸船を地球低軌道に打ち上げ、月面着陸後にNASAの宇宙飛行士を地球に帰還させるオリオン宇宙船とのドッキング試験を行う予定だった。

「ニューグレンの失敗は米軍にとっても悪いニュースだ」とNZZは続けた。「現在、米宇宙軍は軍事衛星を宇宙に輸送するために3つのロケット会社に頼っている。スペースX、ブルーオリジン、ボーイングとロッキード・マーティンの合弁会社であるユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)だ。しかし、ULAも現在ロケット打ち上げを行うことができない。同社のバルカンロケットは2月に故障し、現在も調査中だ」

次回「スイスのメディアが報じた米国のニュース」日本語版は6月11日(木)配信予定です。

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