スイス大統領、ウクライナ復興計画の具体化を提唱 独ベルリンの復興会議で
スイスのイグナツィオ・カシス大統領は25日、欧州連合(EU)と主要7カ国(G7)議長国ドイツの主導で開催された独ベルリンのウクライナ復興会議に出席し、国際社会はウクライナ復興に向け、第二次世界大戦後の欧州復興に実施された米国のマーシャル・プランに相当する行動計画を立てるべきだと提唱した。
カシス大統領は先週、ウクライナを電撃訪問し、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領ら要人と会談していた。
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カシス氏はベルリンで「先週訪れたキエフでは、数多くの勇敢な人たちに会った。既に数カ月もの間ロシアの侵略から身を守り、自国の領土を奪還すべく昼夜を問わず活動してきた人々に、私たちは皆、深い敬意の念を抱く」と述べた。
また、「来る冬を目前に、21世紀の欧州で人為的な人道的災害が起きている。それでもなお人々が示した確固たる決意に、非常に感銘を受けた。戦争の終結は残念ながら予測できないが、復興に向けた政治的な行動を進めるべきだ。ウクライナを逃れた数多くの難民と同じく、ウクライナに残った人々にも希望ある展望が必要だ」とした。
ルガーノのウクライナ復興会議
スイスは7月4~5日、南部のルガーノでウクライナ復興会議を主催した。EU諸国や世界銀行、経済協力開発機構(OECD)など、約40カ国と15の国際機関の代表が参加した。
カシス氏は今回のベルリンの復興会議で、ルガーノの会議で採択された「ルガーノ宣言」に基づき、紛争終結後のウクライナに必要な人道支援や政治支援の範囲を明確にした行動計画を作成し、復興を推進すべきとの考えを示した。
英語からの翻訳:シュミット一恵
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