アウグスタ・ラウリカで見つかった細長い構造の空間
Peter-Andrew Schwarz
バーゼル大学の研究者たちが、スイス北部のアールガウ州カイザーアウグストで5年前に見つかった細長い地下空間の謎を解く三度目の挑戦に臨んでいる。古代ローマ人が夏の間、この空間を冷蔵庫として使っていたのか確かめる実験だ。
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空間が見つかったのは2013年、スイス最大の古代ローマ都市アウグスタ・ラウリカ外部リンク(Augusta Raurica)の遺跡内。深さ4メートルにわたる穴で、壁には石が敷き詰められている。ローマ人はこのような空間に果物、野菜、カキ、チーズなどを保存し、冬になると雪と氷を詰めて麦わらで覆っていたとされる。
実験に挑むのはバーゼル大の考古学者ペーター・アンドリュー・シュワルツ氏らの研究チーム。今回が三度目の実験で、スペイン・マヨルカ島に伝わる自然の製氷技術外部リンクを使う。
一度目の実験では雪を一度に詰めたところ温度調節がうまく行かず、二度目は雪と氷を少しずつ詰めたところ、夏が来る前に解けてしまった。シュワルツ氏は三度目の実験について、スイス通信に「雪を高さ20~30センチメートル、隙間がないように詰めた層を複数作り、その層の間に麦わらを敷く」と説明する。
今回の方法で夏を越せるか、8月に検証を行う予定。
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