スイス軍の防空壕がゴッタルド第2道路トンネル建設工事の妨げに
ゴッタルドで建設中の第2道路トンネルが、軍事用防空壕に突き当たり、昨年始まった大規模な工事プロジェクトに支障をきたしている。
ドイツ語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガー18日付によると、工事中に軍事用の防空壕に突き当たり、少なくとも1つの防空壕に改造が必要。
だが連邦運輸省道路局(ASTRA/OFROU)は、トンネル工事のために軍が防空壕を移動させたかについては、「機密」情報だとしている。軍事施設(特に司令部)の場所と詳細は、軍事施設の保護に関する1950年の法律により極秘扱いになっているためだ。
防空壕によって発生する追加工事の費用について、道路局も軍側もコメントを避けた。
一方、ここ数十年間で機密扱いが解かれた防空壕も多く、民間に売却されたり博物館として利用されたりしている。
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中央スイスのゴッタルドは、南北を結ぶ重要な経路だ。既に道路用トンネルが1本、世界最長のゴッタルドベーストンネルを含む鉄道用トンネルが2本ある。
第2道路トンネルは第1トンネルから70メートル離れた場所に平行して建設される。建設は2016年、スイスの国民投票で承認された。ウーリ州ゲシェネンとティチーノ州アイロロの間を結び、2029年の完成を目指す。費用は21億4千万フラン(約3146億円)を見込む。
第2道路トンネル建設により、週末やバカンスシーズンにトンネル区間で発生する交通渋滞の緩和が期待される。
英語からの翻訳:シュミット一恵
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