ワクチン接種禁忌の場合は適用外
Keystone / Lukas Barth-tuttas
スイスの連邦最高裁判所は15日、はしかの予防接種で両親の意見が一致しない場合、最終的な決定は、ワクチン接種に賛成している連邦内務省保健庁の勧告に基づいて行われなければならないとの判決を下した。
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両親の間で意見の相違があった場合、児童・成年保護局または裁判所が決定を下し、保健庁のワクチン接種推奨に従わなければならない。ただし、ワクチン接種の禁忌は適用外となる。
両親の相違が子供の発育を脅かし、特に子供が身体的危害を受ける重大な危険にさらされている場合に限り、当局が介入することができる。
今回のケースでは、離婚した父親が、バーゼル・ラント州の下級裁判所を通して母親に3人の子供の予防接種を命じるよう申請していた。裁判官は拒否したものの、連邦裁判所が父親の上告を部分的に認め、州裁判所に差し戻して決定した。裁判所は予防接種に禁忌事項があるかどうか判断しなければならない。
裁判官は、今回の判決で、両親双方の合意によってワクチン接種をしないことを決定した場合は、当局が子供のワクチン接種を命令できることを意味するものではないと強調した。
ワクチン接種を義務化するかどうかは、法律家の判断に委ねられている。
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