The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スイスで記録的暑さ 政府が警告

湖に飛び込もうとする男性の後ろ姿
Keystone-SDA

スイスで全国的に気温が上昇し、猛暑への警戒が強まっている。11日にはスイス西部と南部ティチーノ州の一部地域に対し、熱中症など健康被害を受けるリスクが大きい「危険度3」の警報が発令された。

おすすめの記事

気象台は、気温や湿度などから算出した高温指標に基づいて「危険度1~5外部リンク」の警報を発する。「危険度3」は1日の平均気温が25℃を超える日が3日以上続く可能性が高い場合に出される。

スイス連邦政府の「自然災害ポータル外部リンク」は「危険度3」にレマン湖地方、ヴァレー(ヴァリス)州シエール以南、三湖地方(ビール湖、モラ/ムルテン湖、ヌーシャテル湖が点在するエリア)、フリブール州ブロイエ地方、ティチーノ州(週前半のみ)を指定した。

スイス気象台(メテオ・スイス)によると、標高800メートル以下の被災地域では、17日夜までに最高気温が32℃~37℃、湿度が35%~50%になる見通し。夜間の最低気温は17℃~23℃と予想される。

スイスのその他の地域では警報は出されていないか、中程度の危険度にとどまっている。しかし、スイス南西部から北東部にかけて広がるミッテルラント地方では気温が35℃まで上昇する可能性がある。民間気象情報サービス「メテオ・ニュース」によると、13日も35℃以上の猛暑日が予想され、ジュネーブでは37℃にまで達する見込み。

森林火災の危険性が高いヴァレー州

同時に、ヴァレー州の一部では山火事の危険性が高まっている。フィスプ渓谷、シンプロン北部、レッチュベルク南斜面では、連邦政府は森林火災リスクの最高レベルとなる「危険度5」を宣言した。

自然災害ポータルによると、「危険度5」は、高気温環境下における火災発生、広範囲に及ぶ冠火、または飛び火の危険性がある。火災はいつでも発生する可能性があり、急速に燃え広がりやすいことから、政府は焚火など屋外での火の使用を控えるよう呼び掛けている。

「危険度4」にはヴァレー州のジッテン、ニコライ、ビン、サースが、同州のその他の地域は「危険度3」に指定された。アールガウ、バーゼル、ベルン、ゾロトゥルン、ルツェルン、チューリッヒ州の一部なども「危険度3」で、森林火災の危険性は他の州にも高まっている。

▼今後数十年間のスイスにおける気候関連リスクのトップ 3

英語からの翻訳:大野瑠衣子

おすすめの記事

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

会見に応じるスイスのカシス外相とイタリアの外相

おすすめの記事

スイス、ロシア・ウクライナ首脳会談の「準備は万全」

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦政府のイグナツィオ・カシス外相は19日、ウクライナ情勢を巡る和平交渉について、スイスはロシアとウクライナの首脳会談を開催する「準備は万全」と述べた。

もっと読む スイス、ロシア・ウクライナ首脳会談の「準備は万全」
ドナルド・トランプ大統領

おすすめの記事

世界貿易

トランプ氏、スイス大統領に金銭支払いを要求 関税発表前日の電話会談の詳細が明らかに

このコンテンツが公開されたのは、 スイスに対し39%の関税を発表する前日の7月31日、ドナルド・トランプ大統領がカリン・ケラー・ズッター大統領との電話会談で、米国への「投資」ではなく直接的な金銭支払いを要求していたことが分かった。大衆紙ブリック日曜版が報じた。

もっと読む トランプ氏、スイス大統領に金銭支払いを要求 関税発表前日の電話会談の詳細が明らかに
大西卓哉飛行士

おすすめの記事

宇宙研究

国際宇宙ステーションでロボットが「宝探し」に成功 スイスも貢献

このコンテンツが公開されたのは、 日本製とドイツ製のロボットが、国際宇宙ステーション(ISS)で「宝探し」をして遊んだ。スイス・ルツェルン応用科学芸術大学(HSLU)もこの実験に貢献した。

もっと読む 国際宇宙ステーションでロボットが「宝探し」に成功 スイスも貢献
ジュネーブのトラム

おすすめの記事

気候適応

ジュネーブ州、バス・路面電車を13日のみ無料に オゾン濃度が急増

このコンテンツが公開されたのは、 ジュネーブ州では13日、バスやトラム(路面電車)など公共交通機関が終日無料となった。オゾン濃度が急増したことへの対応で、スイスでは初めての措置だ。

もっと読む ジュネーブ州、バス・路面電車を13日のみ無料に オゾン濃度が急増
作家のアドルフ・ムシュク氏

おすすめの記事

文化

知日スイス人作家のアドルフ・ムシュクさん、欧州政治文化賞を受賞

このコンテンツが公開されたのは、 ハンス・リンギエ財団は9日チューリヒ在住の作家アドルフ・ムシュグさん(91)に欧州政治文化賞と賞金5万ユーロ(約860万円)を授与した。同賞がスイス人に授与されるのは初めて。

もっと読む 知日スイス人作家のアドルフ・ムシュクさん、欧州政治文化賞を受賞

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部