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スイスの民主主義

トランプ氏のメディア攻撃、金利引き上げ、麻疹死者…スイスが報じた米国のニュース

トランプ氏のメディア攻撃が止まらない
トランプ氏のメディア攻撃が止まらない keystone

スイスが17日~23日に報じた米国のニュースから、今週はトランプ氏のメディア攻撃、金利引き上げ、麻疹死者の3件を要約してお届けします。

世界のメディアはドナルド・トランプ米大統領の戯言と意味のある発言とを区別するのに苦慮してきたーーそう報じたのはスイス・フランス語圏の日刊紙ル・タンだ。しかし、メディアは今も粘り強く「あらゆる民主主義国家と同様、情報を伝えるという使命を果たし続けている」と擁護した。

大統領執務室で取材するジャーナリストたち
大統領執務室で取材するジャーナリストたち Copyright 2026 The Associated Press. All Rights Reserved.

あるスイス紙は、ドナルド・トランプ米大統領が複数の報道機関のホワイトハウスへの立ち入りを禁止した決定は「米国政府の最高レベルが権威主義に傾斜したことを示す、驚くべき事態だ」と報じた。

「CNN、ポリティコ、MS NOWがトランプ氏を提訴している」と、スイス・イタリア語圏のスイス公共放送(RSI)は21日報じた。トランプ氏が先週、自身が「フェイクニュース」とみなした報道を行ったとして、これら3社をホワイトハウスから締め出すと発表したことを受けたものだ。「これら3つのメディアは、合衆国憲法修正第1条で保障された権利を守るために提訴している。[…] CNNを支援するため、大統領報道陣(プール)を構成する他の4つの米国放送局――CBS、ABC、NBC、フォックス・ニュース――は、取材のボイコットを決めた」

しかしル・タンは、この連帯ボイコットは「米国政府の最高レベルにおける権威主義への驚くべき傾斜を覆い隠すものではない。米国政府もまた、この件から得られる利益はほとんどない」と述べた。

ル・タンは22日付の記事で、国際メディアがトランプ氏によって「バランスを崩され」、長らく「大統領の戯言と意味のある発言とを区別するのに苦労してきた」と記した。「自発的か否かは別として、政権の軽蔑、国民の不信、そして誤情報で溢れかえったネット環境に直面しながらも、メディアは依然持ちこたえている。おそらく、大統領の情報過多戦略が勝利を収めたのだろう。メディアにはもっとうまくやれる余地があるかもしれない。しかし、少なくとも、あらゆる民主主義国家と同様、メディアは『情報を伝える』という使命を果たし続けている。とはいえ、その任務はますます複雑化しつつある」

ル・タンは締め出し措置がもたらした「結果」についても報じている。トランプ氏が21日、ホワイトハウスの新しいヘリポートの開所式を行った際、「メディアが誰もその発言を記録していなかったため、トランプ氏の声は誰の耳にも届かなかった」と指摘した。

「そして、これはほんの始まりに過ぎない」と同紙は指摘する。「23、24日に予定されている中国・習近平国家主席のワシントン訪問は、終わりが見えない『情報のブラックホール』の中で行われることになるかもしれない。『仕掛けた者が仕掛けられる』という光景に多少の満足感を覚える人もいるかもしれない。イメージに執着する大統領がこの決定から得るものはほとんどないのは事実だが、それは米国という国にとっても同じだ。『自由世界の灯台』は輝きを失ってしまった。音もなければ、映像もない」

ケビン・ウォーシュ
9月16日、政策金利の0.25ポイント引き上げを受け、連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォッシュ議長が会見した Keystone

米連邦準備制度理事会(FRB)による政策金利の引き上げ決定は、単なる金融政策上の措置にとどまらないーーそう報じたのはドイツ語圏のスイス公共放送局(SRF)だ。これは「同機関の独立性に対する明確なコミットメント」だという。

SRFは、5月から米連邦準備制度理事会(FRB)の議長を務めるケビン・ウォーシュ氏は「この機会を利用して、ドナルド・トランプ米大統領との距離を明確に置いた」と分析した。

ドイツ語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガーは、FRBは9月16日、インフレの高止まりを受けて、2023年夏以来初めて政策金利を引き上げた、と説明した。政策金利は0.25ポイント引き上げられ、3.75%~4.00%の範囲となった。

SRFによると、ウォーシュ氏には23日、低金利を支持するトランプ氏に対し、この利上げはどのようなメッセージとなるのかという質問が何度か投げかけられた。また、最後にトランプ氏と話をしたのはいつなのかという質問も受けた。「ウォーシュ氏はこうした質問を笑い飛ばし、沈着冷静に決定の真の理由を説明した。すなわち、労働市場は安定し完全雇用状態にあると言え、経済全体も堅調であるということだ」

SRFは、新FRB議長がこれまでに行ったすべての行動が常にトランプ氏と結びつけられてきたことを指摘し、「それによって、ウォーシュ氏がホワイトハウスから独立して行動できないという印象が定着している」と述べた。

SRFは、ウォーシュ氏が「明確なメッセージを発信している」と結論づけた。しかし、それは独立性の欠如という疑惑を払拭するのに十分なのか?「トランプ氏が大統領の座に留まっている限り、こうした疑惑は呪いのようにウォーシュ氏につきまとう可能性は十分にある」

大統領執務室でロバート・F・ケネディ・ジュニア米国保健福祉長官が見守る中、演説するドナルド・トランプ米大統領
大統領執務室でロバート・F・ケネディ・ジュニア米国保健福祉長官が見守る中、演説するドナルド・トランプ米大統領 Keystone

ペンシルベニア州で数十年ぶりに麻疹(はしか)による死亡例が確認されたとの発表があった。スイスメディアは、この死亡事例における感染性疾患の関与の程度をめぐり、政治家や保健当局者の間で論争が巻き起こっていると報じた。

スイス公共放送(RTS)によると、ペンシルベニア州当局は先週、4件のはしか関連死を確認したと発表した。「これ程の流行規模は、同州では35年ぶりの事態だ」

地元保健当局によると、死者はいずれもワクチン未接種だった。

米国は2000年に麻疹の根絶を宣言。しかしRTSによると、ワクチン接種率の低下や保健当局への不信感の高まりを背景に、ここ数年で麻疹が再び猛威を振るっている。「米国ではワクチン接種が義務付けられているものの、国内の多くの地域で、宗教的、あるいは哲学的な理由を挙げてこの規則を回避できる」と同局は説明した。「こうした医学的理由以外の免除は、新型コロナウイルスのパンデミックやワクチンに関する誤情報が爆発的に拡散して以来、急増している。その結果、麻疹がワクチン未接種のコミュニティに侵入すると、集団感染が発生する可能性がある」

RTSによると、今年は米国で3294件以上の麻疹確定症例が記録されている(9月10日現在)。これは1991年以来の規模だという。症例数が最も多かった上位3州は、ペンシルベニア州(637例)、サウスカロライナ州(670例)、ユタ州(526例)だった。

ル・タンによると、これらの死亡事例をきっかけに、ペンシルベニア州の民主党所属ジョシュ・シャピロ知事と、反ワクチン論で知られるトランプ氏の保健担当補佐官ロバート・ケネディ・ジュニア氏との間で激しい論争が巻き起こっている。「シャピロ知事はX(旧Twitter)上で、ケネディ氏がワクチンに関する根拠のない恐怖を煽っていると非難した」

シャピロ氏によると、ケネディ氏は国内有数の保健機関に対し、これら4件の死亡事例を統計に含めないよう指示したとされる。「これらは、彼の誤解を招くような説明と整合しないからに違いない」

ル・タンによると、ケネディ氏はこれらの非難は事実ではないと否定し、これらの死亡事例が「政治利用」されていると非難した。同氏は、これらの事例の一部について、実際に麻疹と関連していたのかどうか疑問を呈している。

次回のスイスが報じた米国のニュースは10月1日にお届けします。

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英語からの翻訳・校正:宇田薫

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