スイス連邦内閣(政府)はパレスチナの国家承認は時期尚早だとみている
Keystone / Peter Klaunzer
スイス国民議会(下院)4日、パレスチナを独立国家として承認する内容の動議を否決した。これにより、国家承認をめぐる議会審議は終了する。
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動議は社会民主党(SP/PS)が提出。下院の採決では賛成131票、反対61票、棄権2票で否決された。賛成票を投じたのは社会民主党と緑の党(GPS/Les Verts)だけだった。討論は白熱し、時に感情的になった。
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ノルウェーやアイルランド、スペインは先月、パレスチナを国家承認すると発表。社会民主党の動議は、イスラエルとパレスチナという2つの主権国家が存在することが永続的で公正な平和の基盤になると訴えた。ハマスが昨年10月7日に拉致したイスラエル人人質を解放するという条件で、国家承認するよう提案していた。
動議が可決されれば、連邦内閣(政府)に通常の外交ルートを通じて伝達するよう「要請」するはずだった。
スイスのイグナツィオ・カシス外務相は、スイスはイスラエル・パレスチナが承認された国境内で共存する「2国家解決」案を引き続き支持すると述べた。だが連邦内閣は、パレスチナの国家承認は時期尚早だとみており、議会によるパレスチナ承認は管轄権の侵害だと表明した。
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英語からのGoogle翻訳:ムートゥ朋子
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