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ローザンヌで羽を広げるバレエダンサー

世界で活躍するプロを目指しバレエ留学を希望する多くの若いダンサーは、毎年2月になると世界各地からスイス西部ローザンヌに集まり、登竜門として知られるローザンヌ国際バレエコンクールに挑む。10代のダンサーたちを取り巻く環境はどのように変貌しているのだろうか?

このコンテンツは 2022/02/06 10:50
Kleon Medugorac (イラスト)

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時代の波に乗って観客の眼差しとともに変容してきたバレエ界。イタリアで発祥し男性の踊りだったバレエは、ロシアやフランスに限らず今や世界中で女の子の習い事として身近になった。西洋舞踏のバレエは、近年、韓国や日本、中国でもお稽古事として人気を博す。コンクールも出場者の約半数は東洋人だ。アジア、オセアニア、南米といったバレエが本場でない国出身のダンサーが参加し、ローザンヌの舞台は国際色豊かな若者で賑わう。自国の政府からのバレエ教育助成が不十分だったり、ダンサー資格が取得できなかったりする国出身の若者たちも、プロのバレエダンサーを夢見てコンクール開催地であるローザンヌ・ボーリュ劇場の舞台裏で切磋琢磨する。

▼第1回ローザンヌ国際バレエコンクール(1973年)

▼第6回ローザンヌ国際バレエコンクール(1978年)

2022年のローザンヌ国際バレエコンクールは、スイスが新型コロナウイルス感染の第5波に見舞われる中、対面式でコンクールを実施した。しかし、コロナの影響により、アジア出身の審査員がコンクールに来場できなかったり、予備審査通過者5人が出場を辞退した他、会場の改装工事が遅れ予定通りにボーリュ劇場で開催できず、50回記念の式典は来年に延期した。2020年のコンクールは、ビデオ審査のみのオンラインで行われた。

活気やエネルギーに溢れる若者たちが、舞台裏でも洗練された動きを演出するため踊りに磨きをかけ、リハーサルを繰り返す。そして、観客を魅了する「美」の表現を追求しつつ、舞台上で緊張と闘う。日ごろの稽古の成果が出せるようにと祈りながら。

斬新な振り付けによって常に様変わりするバレエ界。多様なスタイルに、更に高度な技能が加わると同時に、コンクールの選考ルールも変化してきた。より若い年齢の生徒が世界中で競い合い、コンクール数やその参加者数も増加している。

プロの道に向かって足を踏み出す若手ダンサーは、バレエに対する熱い想いを抱いてコンクールに参加し、経験を広げて将来のキャリアプランを築くチャンスをうかがう。

ダンス市場に見合った幅広い演技や、観客を惹きつける「美」を魅せる動きも必要だ。振付家ゴヨ・モンテロ氏は、コンテンポラリーを踊る時には「何かを伝える動きをすることが大切だ」と説明する。

舞踏美を導き出す一流のダンサーになるためには、厳しい肉体の鍛錬だけでなく、自立した生活態度や、実力を出し切るためのゆったりとした心構えも大切だ。

ローザンヌ国際バレエコンクールは、英ロイヤル・バレエ団のプリンシパルだった吉田都さんや熊川哲也さんらを輩出したことでも知られ、現在活躍中の高田茜さんや平野良一さんも超えた関門。しかし、コンクールで受賞したとしても「まだまだスタート地点。バレエダンサーとしての人生は始まったばかり」と米ヒューストンバレエ団のプリンシパル加治屋百合子さんは話す。プロのバレエダンサーは、「周りのダンサーの良いところを見て学び、吸収して自分のものにする必要がある」という。

過去記事

2021年のコンクール

2021年のローザンヌ国際バレエコンクールは、新型コロナウイルス感染症の影響で、eコンクールとなった。審査員9人は、参加者自身がバレエスタジオで撮影したビデオを審査し、優れたダンサーを選出した。

2020年のコンクール

2019年のコンクール

2018年のコンクール

2017年のコンクール

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