50周年祝うローザンヌ国際バレエコンクール2023、日本人は13人出場
29日から2月5日まで、ローザンヌのボーリュ劇場で若手ダンサーのための国際バレエコンクールが開催される。最終日には、創立50周年を記念する祝祭ガラも上演される。
スイス西部ヴォー州で明日、ローザンヌ国際バレエコンクール2023が始まる。今年は、予選審査を通過した16カ国の83人が出場する。ビデオによる予選には、39カ国から429人が応募していた。
日本人参加者は13人(女子5人、男子8人)。うち4人(小嶋萌生、松丸凛、斎藤杏、島長賢汰)は昨年10月に神戸で行われた日本予選の通過者だ。
審査員長は、モンテカルロ・バレエ団の芸術監督ジャン・クリストフ・マイヨー。マリインスキー・バレエ団プリマ・バレリーナのディアナ・ヴィシニョーワやKバレエカンパニー芸術監督の熊川哲也ら10人が審査員を務める。
ローザンヌ国際バレエコンクールは、15歳から18歳の若いダンサーのプロへの成長を支援することを目的とし、バレエ・ダンサーの登竜門とも言われる。1973年から開催され、今年で51回目となる。入賞者には、希望するバレエ学校やバレエ団で1年間学ぶための奨学金が与えられる。創設以来、450人以上に賞が贈られてきた。
参加者は5日間、クラシックとコンテンポラリーのバリエーションの指導を受ける。2月3日に行われる準決選では、最大20人のファイナリストを選出。決選は翌日4日に行われる。
今回は最終日の5日にコンクール創立50周年を祝い、ガラ公演が行われる。過去の入賞者アリーナ・コジョカル、フリーデマン・フォーゲル、ラウラ・フェルナンデスの他、上野水香らが出演する予定だ。
コンクール主催者のキャサリン・ブラッドニー芸術監督は、「今年は50周年を祝う特別なコンクール。劇場の1600席はすでに9割が事前予約で埋まっている」とswissinfo.chに話す。過去に受賞したダンサー全員を式典に招待しているという。また、スターダンサーを輩出した過去のコンクールのアーカイブ資料を一般公開するという。
50回記念の式典は昨年行われる予定だったが、新型コロナウイルスの流行で会場のボーリュ劇場の改装工事が遅れたことなどを理由に、1年延期されていた。
日本人出場者名と所属バレエ学校
福岡麗 (ポルトガル・アナレラ・サンチェス・国際舞踊コンセルヴァトーリオ)
井嶋奏太 (ドイツ・パルッカ・ダンス・アカデミー・ドレスデン)
木村孔亮 (ポルトガル・アナレラ・サンチェス・国際舞踊コンセルヴァトーリオ)
小林侑聖 (ドイツ・ベルリン国立バレエ学校)
小嶋萌生 (日本・S・Kバレエ)
松丸凛 (日本・アクリ堀本バレエアカデミー)
宮崎圭介 (日本・ワクイバレエスクール)
斎藤杏 (日本・デパルクバレエスクール)
坂本優翔 (日本・オーストリアバレエスクール)
島長賢汰 (日本・ルシアバレエスクール)
高橋青 (日本・森高子バレエ教室)
田邊はるか (スイス・チューリヒ・ダンス・アカデミー)
横尾春瑠 (スイス・バーゼル劇場・バレエ・スクール)
*齋藤啓(ハンガリー・ダンス・ユニバーシティー)は出場辞退。
※敬称はすべて省略しています
▲コンクールに挑む横尾春瑠さん
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