スイス株式市場 2009年のスタートは好調

2009年になって初めて取引が行われた1月5日、スイス株式市場は値上がりでスタートした。世界各国の景気対策に期待が寄せられ、市場は1月2日の外国株式市場に追いつく形となった。
年初によくある新しいマネーの流入も観察されており、ディーラーによると特に金融株や景気循環株に人気が集まった。
大手銀も値上がり
昨年、35%の落ち込みを見せたスイスマーケット指標 ( SMI ) の5日の終値は、前営業日比4%増の5756.09ポイント。スイスパフォーマンス指標 ( SPI ) は3.9%増の4747.31ポイントとなった。
あるディーラーは
「比較的静かなスタートだった。相場を動かす新たな材料がなかったからだ。投資家は年末に身の回りを整理し、まだ市場に手を出さないまま。買いが強まったのは昨年暴落した株だ」
と語る。
スイス大手銀のUBSとクレディ・スイス ( Credit Suisse ) はそれぞれ7%および12%を越えるプラスとなった。クレディ・スイスは昨年、ファンド部門の一部をイギリスの資産運用会社「アバディーン・アセット・マネジメント ( Aberdeen Asset Management ) 」に売却することを発表した。これによって、同銀行はおよそ6億フラン ( 約502億円 ) をのれん代償却できると見ている。しかし、コア資産に与える影響はないということだ。
一方、クレディ・スイスのライバルUBSも、2005年に買い入れた中国銀行の株を手放した。広報担当官によると、この売却によってUBSは2008年第4四半期に数億ドルの利益を計上し、コア資産に対してもわずかにプラスの影響を与えたという。
2009年に人気を呼びそうな企業には、農薬の「シンジェンタ ( Syngenta ) 」、食品大手の「ネスレ ( Nestle ) 」、医薬品の「ノバルティス ( Novartis ) 」と「ロシュ ( Roche ) 」、電気通信の「スイスコム ( Swisscom ) 」などの名前が挙げられている。これらの銘柄は5日、1.9%から5.2%の値上がりを見せた。
swissinfo、外電

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