新たな新型コロナ対策 欧州8カ国が追跡アプリ開発

PEPP-PTのシステムにはスマホのアプリで接続する Keystone / Patrick Seeger

個人のデータプライバシーを侵害することなく、新型コロナウイルスの感染者を追跡できるデジタルプラットフォームを、スイスなどの欧州各国が開発した。

swissinfo.ch/mga

アプリをスマートフォン端末にダウンロードし、スマホの利用者が感染者と接触した場合に通知が来る。開発した研究者らによると、個人のデータプライバシーは完全に保護される。

Pepp-PTの仕組み

アプリは任意でスマートフォン端末にダウンロードする。アプリが端末のBluetooth機能を使い、別のアプリ搭載済みの端末が一定時間至近距離にいた場合、その端末と「接触した」という情報を保存する。位置情報は保存されない。

ユーザーがウイルスに感染した場合、そのユーザーのアプリが過去に接触した人たちに通知を送る。症状が出ていない段階でも、通知を受けたユーザーは自宅ですぐに自主隔離でき、感染症の検査も受けられる。こうして感染拡大を未然に防ぐ。

引用:スイス公共放送(SRF)

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ウイルス陽性の人を特定するだけでは感染拡大は止められない。このためスイスを含む欧州8カ国の研究者らが共同でPEPP-PT(汎欧州プライバシー保護近接追跡)と呼ばれるシステムを開発した。連邦工科大学ローザンヌ校(EFPL)の研究者もメンバーだ。

研究者たちは、これが政府の外出禁止令に代わる有効なウイルス封じ込め策になると期待する。

連邦工科大学ローザンヌ校の感染症学者マルセル・サルテ氏は1日の記者会見で「社会として、経済として(外出禁止を)さらに長期間続けていくことは不可能」とし、このアプリを使えば「全人口を隔離するのではなく、それが必要なごくわずかの人にフォーカスすることができる」とメリットを語った。

サルテ氏は、新型コロナウイルスは症状が現れる前に感染が広がると考えられるため、SARSよりも封じ込めがはるかに難しいと話す。このため、感染したことに気付いてない患者と接触したことをできるだけ早く把握するのが重要だという。

「データ保護は万全」

PEPP-PTは、近く稼働を開始する予定。運営管理する非営利団体はスイスに設立される。

PEPP-PTの開発者らによると、これまで各国で行われてきたデジタル追跡システムとは異なり、通信プロバイダーから単にデータを抽出して政府に提出するものではないと強調する。 PEPP-PTは、2018年に施行された欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)にも準拠する。

開発者らは声明で「できるだけ多くの国、感染症対策の関係者、開発者にこの技術を迅速かつ簡単に利用できるようにするのが目的」と語る。 「技術的なメカニズムや基準…プライバシーが完全に保護された形で、デジタル技術の可能性と機能を活用し、あらゆるパンデミック対策をできるだけ迅速かつリアルタイムに行えるようにする」という。

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