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観光業支援に72億円 ワクチンパスの義務拡大は見送り

Couple posing in front of miniatiure model of Lausanne cathedral
Keystone/Elia Bianchi

スイス連邦政府は1日、新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた観光業を支援するため、総額6千万フラン(約72億円)の財政拠出を決めた。

ギー・パルムラン経済相は同日の記者会見で、財政出動外部リンクにより外国人観光客の回復やビジネス客の呼び込みを支援すると説明。「これらの業界は、特にパンデミック(世界的大流行)の影響に苦しんでいる」と述べた。

パルムラン氏は、短期滞在の団体観光客を呼び込むのではなく、持続可能な形の観光を目指し、革新的な企画に支援の重点を置くと強調した。

今年の連邦大統領(輪番制)を兼務するパルムラン氏は、政府のコロナ対策、特にワクチン接種に関して社会に動揺が広がっていることにも懸念を示した。国民に対して、他人の意見を尊重し、政治家に対する中傷や個人的な攻撃を控えるように強く呼び掛けた。

「敵はこれまで通りウイルスであり、意見が異なっても同僚たる市民ではない」(パルムラン氏)

ワクチンパスの義務拡大は見送り

連邦政府は同日、ワクチン接種や陰性、治癒を証明する「COVID証明書」の提示義務の拡大を見送った。感染の第4波と医療崩壊を防ぐため、クラブやバーだけでなくレストランの屋内部分や文化・スポーツ・レジャー施設、屋内イベントに広げることを検討していた。

政府は声明外部リンクで、新型コロナの新規入院者数は多いが安定しており、現時点で状況を評価するのは難しいと述べた。

ただし、各政党・機関や州、団体との協議では、大多数が特にスポーツや文化イベント、レストランへの対象拡大に賛意を示した。政府は「必要に応じて病院を救済するための措置を講じる権利を」留保したと付け加えた。

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