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ジャンリュック・ゴダール氏 自殺ほう助を選択

Jean-Luc Godard
ジャンリュック・ゴダール監督。2002年2月撮影 Keystone / Christof Schuerpf

13日にスイス西部ヴォー州ロールの自宅で91歳で死去したジャンリュック・ゴダール氏は、スイスの自殺ほう助団体の助けを借りて自死した。仏リベラシオン紙の報道を、同氏の近親者がスイスの通信社に認めた。

「身体は疲弊していた。もう続けられなかった」。ゴダール氏の長年の親友、パトリック・ジャンヌレ氏はスイスの通信社Keystone-SDAにこう語った。「さまざまな病状のためにもはや普通に生きることができなかった。とても独立し正直だった彼にとって、他の人と同じような身体的手段を持てないことは大きな障害だったと思う」

ジャンヌレ氏によると、ゴダール氏の死は時間を置いてから発表することになっていたが、仏リベラシオン紙がスクープ。「死後48時間は間を置きたいと考えていた。だが(報道されて)驚き、少し不快だった。私たちは、この日を穏やかに過ごしたかったのに」

スイスでは、自殺ほう助は厳格な条件の下で法的に認められている。自殺ほう助団体は「利己的な動機」が無い場合に限り、処罰を受けない。患者は致死物質を自分で摂取しなければならず、判断能力を備えていなければならない。代表的な団体「エグジット」と「ディグニタス」はいずれも、高齢などによる病状があることを条件としている。

仏語からの翻訳:ムートゥ朋子


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