おすすめの記事 肉よ、さらば〜南スイスのカーニバル このコンテンツが公開されたのは、 2015/02/26 2月の初旬。買い物のついでにいつものパン屋に寄ると、揚げ菓子がたくさん並んでいました。砂糖をたっぷりまぶした小さなドーナツや、甘いパスタ生地を揚げたさくさくのキアッキエレ。口あたりがよく、いくらでも食べられてしまう(女… もっと読む 肉よ、さらば〜南スイスのカーニバル
おすすめの記事 文化 風刺文化 スイスの言語地域間で違い このコンテンツが公開されたのは、 2015/02/25 1月にパリで起きた「シャルリー・エブド」銃撃事件をきっかけに、スイスでも「風刺」に対して再び大きな関心が集まった。ドイツ語圏とフランス語圏で文化的に大きな違いがあるスイスでは、風刺をめぐる反応にも違いがあるようだ。 もっと読む 風刺文化 スイスの言語地域間で違い
おすすめの記事 人口動態 ソーラー・インパルス2で世界一周 パイロットは催眠・ヨガで活力維持 このコンテンツが公開されたのは、 2015/02/23 太陽エネルギーだけで飛ぶ電動飛行機「ソーラー・インパルス2(Si2)」が、ついに世界一周飛行に挑戦する。だが、この冒険で利用されるのは、太陽のエネルギーだけではない。2人のスイス人パイロットは、自己催眠や瞑想、そしてヨガの「エネルギー」も活用する。 翼幅はボーイング747より 広いが、重量は自家用車程度のSi2。革新的なクリーンテクノロジーや工学的設計に費やされた膨大な時間と労力については、これまで多くが報じられてきた。 しかし最先端技術が用いられてはいても、今回の世界一周の旅は飛行機が発明された頃に似た部分がある。パイロットはたった1人で、困難な状況に対応しなければならないところだ。人間の精神力と耐久力が試される。 3万5千キロメートルに及ぶこの挑戦の旅では、スイス人冒険家ベルトラン・ピカールさん(56歳)と元戦闘機操縦士アンドレ・ボルシュベルクさん(62歳)が交代で操縦する予定だ。合計25日かかり、途中で12回着陸することになっている。 しかし、地球一周の間には極限状況が予想される。気温は、高度8千メートルでのマイナス40℃から、一部地域の高度3千メートルでの40℃まで大きな幅がある。暖房がなく与圧されていない3.8立方メートルのコックピットでほとんど眠ずに最長5昼夜連続の単独飛行を行うのは、身体的にも精神的にも極めて過酷な試みだ。 「技術面では飛躍的な進歩を遂げたので、残っているのは人間の生理的な限界に対する挑戦だけだ」とピカールさんは言い切る。 この人類史上初の冒険に挑む2人のパイロットは、リラックスし、健康を保ち、エネルギーレベルを維持し、睡眠を管理するために、少し変わった方法を取ることにした。 ピカールさんとボルシュベルクさんはいずれも、20分間の睡眠ないしは休息を何度か取り、1日合計2〜6時間の「睡眠」を確保するという「多相性睡眠」を行う予定だ。睡眠・休息期間中は自動操縦に切り替える。 しかし、この変わった睡眠管理のアプローチは2人のパイロットでそれぞれ違う。精神科医・心理療法士の資格をもつピカールさんは、自己催眠法の利用を好む。 「疲れているが眠ってはいけないときに注意力を維持するには、催眠が必要だ。また、疲れていないが眠らなければならないときにも必要になる」とピカールさん。 飛行中は、親指に注意を集中したり、数を数えたりといった方法を用いる予定だ。また、「大洋の上空を飛ぶ退屈な時間」で長いと感じる感覚を縮めたり、20分間の仮眠の短いと感じる感覚を引き延ばしたりする「時間ひずみ」を感じる技術を、ドイツ人心理学者・催眠術療法士ベルンハルト・トレンクルさんなどから学んでいる。 トレンクルさんとピカールさんによると、こういった高度な技術によってパイロットは最大20分間トランスに似た状態に入ることができる。身体は脳から切り離されたようにリラックスし、一方の脳は注意力を維持する。それにより、元気を回復できるという。 「催眠を使えばより素早くリラックスし眠りに入ることができ、20分後に目覚めたときには気分がすっきりし、頭も冴えている」とピカールさんは言う。2013年に72時間のシミュレーション飛行を行ったとき、催眠によるトランス状態にあったが、技術チームが合図のアラームを鳴らした1.5秒後に、彼は操縦パネルの前に座った。それは極めて早い反応だったという。 2人のパイロットを検査したヴォー州立病院(CHUV)の睡眠管理専門家ラファエル・ハインツァーさんは、2人とも適切な準備ができていると話す。 「睡眠時間が普段より短くても、このような短時間の仮眠を24時間にわたって繰り返すことで、パイロットたちは72時間後も反射反応を維持していた。神経学的検査の結果も良好で、安心できるものだった。ピカールさんの普段の睡眠時間は1日8〜9時間と長い方で、一方のボルシュベルクさんの平均睡眠時間は5〜6時間だが、2人とも全く問題なくテストに合格した」 ただしハインツァーさんは、テストは5日間に及ぶものではなかったこと、未知のリスクが存在することを認めた。 ヨガの実践 ピカールさんの催眠法に対し、ボルシュベルクさんが集中力の維持と睡眠パターンの管理に用いるのは、ヨガと瞑想だ。「手段は違っても似た結果が得られる。リラックスし、精神的に疲れる思考から逃れるために瞑想と呼吸法を用いる。そうすることで心臓の鼓動が落ち着き、数分で眠りにつける」 10年以上前からヨガをしているボルシュベルクさんは、ラジャスタン出身の経験豊富なインド人ヨガ行者サンジーヴ・バーノさんに頼んで、今回のための特別プログラムを組んでもらった。プログラムには、体温を上下させるプラーナーヤーマ呼吸法や、血流と筋肉の緊張を整える伝統的なヨガのポーズが含まれる。多くは目隠しをして行われる。 脊椎マッサージ機能が備わった操縦席は、後ろに倒せば平らなベッド兼ヨガマットになる。コックピットは狭いが、ボルシュベルクさんはこのシートの上で肩立ちのポーズなどを行える。 長距離飛行の懸念 バーノさんは、2人のパイロットは十分な準備をしているが、特に長距離の飛行については懸念が残ると話す。 「コックピット内には圧力や温度の調節装置がない。電熱式の手袋と靴と衣服だけだ。しかし、マイナス40℃の環境で座った状態では、厚着をしていても厳しい。体を動かせれば何とかなるが、マイナス40℃の中で座りっぱなしなのは難しい」 「同じ場所でほとんど動かず、20分しか眠らない状態が2、3日続くと、認識調整機能が完全に狂ってしまう。幻覚症状が出たり、体内の窒素量が激増したりする可能性がある。また血液の循環も悪くなる」 バーノさんは地上から飛行機の進行状態を見守り、上空のパイロットがヨガのポーズや呼吸法で助けが必要なときに備えて、コミュニケーションツール「グーグル・ハングアウト」で連絡を保ちながら待機するという。 「例えば3日目頃から、睡眠不足と疲労、窒素過多、体のむくみなどから深刻な影響が現れる可能性がある。これらはいずれも解決すべき課題となり得る」 数字で見るソーラー・インパルス 飛行距離 3万5千キロメートル 合計飛行時間 500時間 最高巡航高度 8500メートル 速度 毎時36〜140キロメートル(高度による) プロジェクト期間 5カ月(2015年3〜8月) コックピット容積 3.8立方メートル 1人乗り 最長で5〜6昼夜連続で飛行 天候条件 マイナス40〜プラス40℃ 酸素ボンベ 6台搭載 パラシュート 1台 救命ボート 1台 1日に食料2.4キログラム、水2.5リットル、スポーツドリンク1リットル 翼幅 72メートル(ボーイング747より広い) 平均的自家用車と同程度の重量(2300キログラム) リチウム電池 633キログラム 電池 4×260ワット時毎キログラム 太陽電池パネル 1万7千枚(厚さは各135ミクロン) 構想開始 2003年 チーム構成員 70人 パートナー企業 80社 予算 1億5千万ドル(約178億円) もっと読む ソーラー・インパルス2で世界一周 パイロットは催眠・ヨガで活力維持
おすすめの記事 文化 スイス人風刺漫画家「直接民主制は時にインターネット上の掲示板のよう」 このコンテンツが公開されたのは、 2015/02/19 スイス国民は、すがすがしいほどの「熱意」を込めて投票に臨む。そう笑いながら話すのは、スイスの風刺漫画家パトリック・シャパットさん。しかし、この15年ほどの間に直接民主制が世論操作をもくろむ人々やポピュリストに利用されるようになったと警鐘を鳴らす。 シャパットさんは20年以上の間、ニューヨーク・タイムズ紙国際版、スイス・フランス語圏の日刊紙ル・タン、ドイツ語圏の日刊紙NZZに定期的に風刺漫画を寄稿し、大西洋の両側で読者を笑わせてきた。 最近、家族とともにジュネーブから米ロサンゼルスに移住。風刺画家としての活動を続ける傍ら、南カリフォルニア大学アネンバーグ校スクール・オブ・ジャーナリズムに研究員として在籍している。 swissinfo.ch: ロサンゼルスに暮らしていて、スイスが恋しくなりますか? シャパット : それは大げさかな(笑)。ただ、まともなスイスのグリュイエールチーズを買えるところをずっと探しているんだ。米国でその名で呼ばれているチーズはチューインガムみたいでね。それを除けば、スイスが恋しいということはない。私たち家族はスイスを非常に身近に感じている。自分がスイス人だと感じるのに、24時間スイスにいる必要はない。 swissinfo.ch : スイス関連の政治風刺漫画を外国で描くのは難しくありませんか? シャパット : 頭の体操が必要だ。今住んでいる西海岸はスイスの真逆のようにも感じられる場所だから。 スイスのローカルな問題に疎くなるから、長期的にはたぶん良くないだろう。例えば、一括税のイニシアチブ(国民発議)についての議論に四六時中どっぷり浸ったりすることがない。 だが、長い目で見れば、距離は面白いものだ。数年間ニューヨークに住んだ時にも同じような経験をした。ニューヨーク暮らしの結果、私はスイスの制度と和解し、ずっと身近に感じるようになった。 swissinfo.ch : どういうことですか? シャパット : 合意の形成、妥協案の模索について理解を深めることができた。当時の私は27歳で、スイスのマイペースな政治制度にいらいらしていた。しかし、距離を置いてみるとより良く理解できるようになった。 スイスを一つにまとめているのがスイスの政治制度だ。だから派手さはないし、何かと時間がかかり、合意も多く取りつけなければならない。スイスは努力によって維持されている国だ。いろいろな仕組みがあってこそ(スイスという国が)きちんと機能し、時には少し前進することもある。少なくとも後退することはない。 swissinfo.ch : シモネッタ・ソマルガ連邦大統領兼司法警察相が最近、直接民主制を称えて次のように発言しました。「バスに乗っていて話しかけられると、いつもその話題になる。人々はこの制度に非常に愛着をもっている」と。あなたもそうですか? シャパット : ソマルガさんとバスで一緒になったことはないが、もし見かけたら自然と近づいていって、直接民主制の話をしてしまうだろうね(笑)。スイス国外ではよくその話をする。丸ごと説明する必要があるからだ。 外国人に1時間かけて直接民主制について話して、相手が納得したなら、それは説明が悪かったということだ。これは非常に特殊な、独特の制度だ。スイスというこの目立たない奇妙な多言語国家に合わせて作られた制度なのだ。 swissinfo.ch: アステリックスとオベリクス(訳注 フランスの人気漫画「アステリックス」の主人公たち)の秘密兵器は魔法の薬でした。スイス国民の秘密兵器は直接民主制なのでしょうか? シャパット: 直接民主制は素晴らしい。外国ではそう言われている。特に近年、どこの国でも政府への信頼が揺らいでいるので、人々は直接民主制に魅了されている。 swissinfo.ch: しかし、最近の投票から見て、直接民主制は国を安定させる機能を失い、非合理的でポピュリズムに走っていると批判する声もあります。それについてはどう思いますか? シャパット: 直接民主制とは、スイス国民が主導権を握る制度だ。政府が国民の指図を受け、時には国民を恐れる国は世界でもほぼスイスだけだ。この国の全権を握るのは、気まぐれで時に少し偏った「スイス国民」だ。スイス人はかなり地味な国民だが、信じられないほど馬鹿なことを言うこともある。直接民主制の問題は、この15年ほどの間に世論操作をもくろむ人々やポピュリストに利用されるようになったことだ。例えば、外国人排斥についての投票など何度もあり過ぎて飽き飽きするほどだ。 swissinfo.ch: しかし、直接民主制やポピュリストといったテーマは、あなたのような政治風刺画家にとってはおいしい題材では? シャパット: 牛、アルプスの風景、牛飼い、投票箱など、スイスにありがちなイメージは描いても飽きない。 私はポピュリストと同じように、こうしたイメージをあえて使っている。国民党と同党の有力政治家クリストフ・ブロッハー氏は、長年同じ神話を繰り返し語っている。「世界に対する責任から逃れ、常に反対の立場に身を置く一方、利益は全て享受するアルプスの主権国家スイス」という物語だ。 swissinfo.ch : 政権を笑い者にする怖さは全くありませんか? シャパット : 自分が特に過激だとは思っていない。私よりずっと挑発的な風刺画家もいる。私が心がけているのは、的を射て効果的であること、そして切れ味だ。正直なところ、自分はお行儀が良すぎると思うこともあるくらいだ(笑)。 swissinfo.ch : 多くの人にとって、直接民主制は神聖なものですが、個人的に改善すべきだと思う点はありますか? シャパット : (2009年の)ミナレット(モスクの尖塔)建設についての国民投票の後、「スイスの有権者はいつも正しい」という考えを批判する漫画を描いた。ある男が、「直接民主制、国民発議権、レファレンダム(国民投票権)、ポグロム(大虐殺)はスイス国民にとって神聖だ」と言っている漫画だ。これはとても挑発的だった。 国民がいつも正しいと思うなら、歴史をひもといてみるといい。それが時に悪い結果を生んだことがすぐにわかる。 投票にかけられるべきでなかった案件もあると思う。後になってそういう意見が出ることもある。このイニシアチブはあれやこれに適合しない、など。大きな問題だ。 直接民主制が、国民が鬱憤を晴らすための道具になってはいけないと思う。投票にかけられる案件については、私たちはもう少し厳密に考えるべきだ。 国民の過半数が賛成するからといって、差別や基本的人権の侵害ができるようであってはならない。そうしたことは起こりうるのだ。ミナレットの件では明らかに、国民はその論点や問題点についてではなく、感情を(表現するために)象徴的に投票した。 もう一つの衝撃的な例は、外国人の帰化を地元住民が決定することもある点だ。(ある自治体では、住民が、帰化を希望する外国人の)写真1枚、その人物についての10行ほどの説明文を見て、その人物が好きかどうかを判断する。バルカン諸国系の名前の人は皆却下された。これは非常に暴力的で、馬鹿げている。直接民主制は時にインターネット上の掲示板のようになる。人々の怒りや気分が、ダイレクトに匿名で表現されるのだ。 swissinfo.ch : 今挙げられた数例は大きな議論を呼んだ問題ですが、他にも何千という投票が全国や自治体レベルで定期的に行われており、それほど議論が分かれるようなことは起きていません。 シャパット : フランスのような短いスローガンの連発ではなく、スイス・ドイツ語圏のような長い政治討論を伴う政治が行われているのは素晴らしいことだ。 スイス人が複雑で専門的な問題を熱心に議論するのも素晴らしい。お隣フランスのメディアは、大統領と愛人がどうした、政治集会で誰が何を言ったと騒いでいる一方、スイスでは政治的議論を一晩中戦わせることもある。 スイス人が長丁場の議論ができることは、間違いなく直接民主制の良い面だ。議論は情熱的とまではいかなくても、時に熱意がこもっている。スイス人は勉強熱心だ。 swissinfo.ch : パリのシャルリー・エブド襲撃事件は、政治風刺漫画家の仕事にどのような影響を与えると思いますか? シャパット : 私たちは以前と変わらず描き続け、漫画を通じてこの世界の狂気に終止符を打とうと努力する。常に、議論と笑顔をもたらすことを目指す。しかし、今後はこの仕事をしながらも頭の片隅に暗い影が差し、心は重いだろう。以前よりずっと大きな不安を抱えた画家もいるだろう。無邪気でいられた時代は終わったのだ。 もっと読む スイス人風刺漫画家「直接民主制は時にインターネット上の掲示板のよう」
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