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金利、死亡事故、コンビニ…スイスが報じた日本のニュース

宇田薫

スイスのメディアが1日~7日に報じた日本のニュースから、今週は金利、高齢者の死亡事故、コンビニの3件を要約してお届けします。

日本のコンビニがスイスに上陸する日は来るのか
日本のコンビニがスイスに上陸する日は来るのか Keystone

高齢者の運転事故をめぐり、日本では免許更新の条件をさらに厳しくする動きが出ています。2025年、アクセルとブレーキの踏み違いが原因の死亡事故では、約7割に75歳以上の運転者が関与しました。安全と移動の自由をどう両立するか、考えさせられる動きです。

金利急騰がもたらす破綻のリスク

世界的な長期金利の急騰と公的債務の膨張について、仏語圏の日刊紙ル・タンと独語圏のNZZ 日曜版は、それぞれの視点から金融市場が直面 するリスクを伝えています。

ル・タンは、日米欧で進む歴史的な金利上昇が債務危機への懸念を再燃させ、経済成長を圧迫する脅威になっていると伝えました。同紙は、ジュネーブのプライベートバンクの専門家による「ソブリン債務をめぐる懸念が、伝染するように広がっている」という言葉を紹介。米政府による一時的な市場介入は根本的な解決にならず、スコット・ベッセント米財務長官の長期債買い入れ強化発言についても「木製の義足に絆創膏を貼るようなものだ」と厳しく位置づけています。

この金利上昇を加速させている新たな要因として、同紙は人工知能(AI)分野の台頭による構造変化を指摘しました。データセンターなど、AIの発展に必要なインフラ投資を負債で賄う民間企業が急増した結果、「これらの企業は、利用可能な資金を誘致するため、国家と直接競争することになる」と説明。かつてない規模で膨らむ借入需要を前に、世界金融の基準となる「リスクフリー」資産である米国債の利回りが上昇し、世界中の住宅ローンや株式評価に影響を与え、「長期金利の上昇が続けば、最終的には経済成長に影響を及ぼすことになる」という因果関係を説明しました。

一方、NZZ日曜版は、かつて極端な低金利国だった日本で30年物国債の利回りが今世紀初の4%超えを記録するなど、世界の債券市場が緊張状態にあると報じました。そのなかでリスクは特に監視の目が届きにくい「シャドーバンキング(影の銀行)」に潜んでいる、と指摘しました。

「シャドーバンキング」は厳しい規制を受けないヘッジファンドやプライベート・エクイティなどを指し、「前回の金融危機において不良債権に苦しんだのが主に銀行であったとすれば、今日の脆弱性は『シャドーバンキング』にある」と同紙は分析。世界の金融資産の半分以上(260兆ドル)を占めるこれら非銀行部門の不透明さと、過度なレバレッジ取引のリスクを指摘しています。

具体的にリスクが潜む領域として、同紙は5つの分野を提示しました。バランスシートに現れない「影の借入」が横行する「AI企業の債務ブーム」、不透明で回収不能リスクがある「プライベート・クレジット」、借金による株買いが急増する「個人投資家」、わずかな市場反転で強制清算に追い込まれる「ヘッジファンド」、そして保有する長期国債の価値が急落している「年金基金」です。 同紙は、金利上昇は予測不可能な結果を伴うドミノ効果「ドゥーム・ループ(破滅の連鎖)」が起こる可能性があると指摘。「市場が債務者の信用力に疑念を抱いた瞬間、その金利は跳ね上がり、財務状況の悪化はさらに加速する。この悪魔の螺旋が一度回り始めれば、事態は破滅的な速さで進行する」と警告しています。

高齢者による死亡事故、どう防ぐか

日本の警察庁は、75歳以上の高齢運転者によるアクセルとブレーキの踏み間違い事故を防止するため、一部の高齢者を対象に運転免許更新時の試験を厳格化する方針を発表しました。スイスメディアは、全体的な交通事故死者数が減少傾向にある一方、高齢者による死亡事故が目立つ日本の現状に触れました。

同紙はまず、昨年発生した2500件の交通事故のうち、約18%がこの年齢層のドライバーによるものだったことに触れ、「多くの事故はブレーキとアクセルを踏み間違える高齢運転者によって引き起こされている」と指摘しました。

さらに、「この区分の運転者を対象に2022年に導入された義務的技能検査だけでは、事故を防ぐには不十分」とし、それを裏付けるデータが出ていることも紹介しました。

今回の規制強化は、特定の交通違反歴を持つ高齢者が対象です。これについて同紙は、「違反歴のある75歳以上の高齢運転者による事故は、同年代の他の運転者が起こす事故の2倍以上に上る」と指摘。更新時の試験では「アクセルとブレーキペダルの操作の正確性を検証するため、方向転換の課題が新たに追加される」と説明し、より実効性の高い身体能力チェックへと移行する日本の動きを位置づけています。

ローザンヌ近郊に日本食店「コンビニ」風の新店舗

スイス西部のローザンヌ近郊に、日本食材・惣菜店「内富(Uchitomi)」の4号店がオープンしました。地元紙ル・タンは、この新店舗がスイスにいながらにして日本の「コンビニ文化」を体験できるユニークな空間として紹介しています。

同紙はまず、駅から店舗までのアプローチを「プリィ・マレー駅から歩いてわずか2分。アジアの果てへと瞬時にワープするのに必要な時間は、それだけだ」と表現しました。さらに新店舗のコンセプトについて、「日本で見られる『コンビニ』に少し似ている。すなわち、24時間営業でファストフードも提供する、日本文化を象徴するミニスーパーのことだ」と説明し、日本の「konbini」が独自の生活様式を体現する象徴的な存在であることをスイスの読者に向けて位置づけています。

同紙は、弁当やおにぎり、駄菓子などが並ぶ店内の様子を伝え、「日本文化を愛する人々を喜ばせるには十分な品揃えだ」と結びました。

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