The Swiss voice in the world since 1935
トップ・ストーリー
スイスの民主主義
ニュースレターへの登録

スイス、移民の子供の学力は水準以上 OECD調査で

学生たち
調査は世界の中学校に通う15~16歳の学生を対象に行われた Keystone

経済協力開発機構(OECD)は19日、移民の子供を対象に行った最新の分析結果を発表した。スイスの学校に通う移民の子供の学力は水準以上で、満たされた気持ちで生活し、スイスで生まれ育った子供よりも勉強のモチベーションが高いことがわかった。ただ、10年前と比べ、移民の子供は学校に溶け込めていないと感じている。

 OECDは15年の国際学習到達度調査(PISA)のデータ外部リンクを元に、移民の子供たちとスイス生まれの子供たちの学力、学習意欲などを比べた。

 スイスの学校に通う移民の子供の主要3教科(読解力、数学、科学)の正解率は58%。シンガポール(91%)、マカオ(88%)、香港(84%)、カナダ(82%)などの成績優秀国と比較すると劣るが、欧州諸国と世界平均をわずかに上回った。

>>スイスの教育制度について詳しく読む

 学習意欲や学習環境については、移民の子供の46%が「意欲がある」もしくは「どちらかというと意欲がある」と答えた。欧州諸国の平均66%に比べると大きな差があるが、スイスで生まれ育った子供で同様の回答をしたのは3割だった。そのため、スイス生まれの子供たちと移民の子供たちを合わせた全体の平均を割り出すと、世界で最も学習意欲が低い国となる。

 また、移民の子供の54%が学校に「溶け込めている」と感じていると回答したが、2003年から17%低下した。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

スイス公共放送協会

おすすめの記事

スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。

もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
財布

おすすめの記事

スイスでは現金のチップが主流

このコンテンツが公開されたのは、 スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。

もっと読む スイスでは現金のチップが主流
プラタナス

おすすめの記事

プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。

もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
ひまわり畑

おすすめの記事

見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。

もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部