スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は24日、マイナス金利など金融政策を据え置いた。各国中銀がインフレ抑制に向け引き締めに動くなか、通貨高を抑制するため緩和方針を維持した。
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SNBは政策金利をマイナス0.75%で据え置き、安全通貨であるフランの上昇を食い止めるために為替介入を実施するとの姿勢を改めて打ち出した。金利据え置きは市場の予想通りだ。
通貨フランが「非常に高く評価されている」との判断も維持した。フランは対ユーロで7年ぶりの高値圏にあるが、2017年9月以降の表現を変えなかった。
声明外部リンクで、「ロシアによるウクライナ侵攻により、世界中で大幅に不確実性が増した。こうした背景に対し、SNBはその金融政策により価格の安定を確保しスイス経済を支援する」と述べた。
SNBはインフレ率がこの数カ月で再び上がり、2月には2.2%に達したことに言及。要因として「供給上のボトルネックがある石油製品の価格が大幅に上昇」したことを挙げ、「ウクライナでの戦争により、こうした製品の価格は厳しい状況が今後数カ月続く可能性がある」との見方を示した。
スイスの2022年のインフレ率の見通しを2.1%と、12月末時点の予想の1%から大きく引き上げた。
米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、政策金利を0.25%引き上げることを決めた。40年ぶりのインフレ率を抑制するため、ゼロ金利政策の解除に舵を切った。利上げは3年ぶりで、FRBは年内に複数回の利上げを見込んでいる。
(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)
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