25日、独ベルリンでウクライナ復興会議に出席したイグナチオ・カシス連邦大統領(中央)。写真はウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長(左)と独オラフ・ショルツ首相(右)
Keystone / Clemens Bilan
スイスのイグナツィオ・カシス大統領は25日、欧州連合(EU)と主要7カ国(G7)議長国ドイツの主導で開催された独ベルリンのウクライナ復興会議に出席し、国際社会はウクライナ復興に向け、第二次世界大戦後の欧州復興に実施された米国のマーシャル・プランに相当する行動計画を立てるべきだと提唱した。
このコンテンツが公開されたのは、
カシス大統領は先週、ウクライナを電撃訪問し、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領ら要人と会談していた。
おすすめの記事
おすすめの記事
ウクライナ復興会議が閉幕 7原則盛り込んだ「ルガーノ宣言」採択
このコンテンツが公開されたのは、
スイスが主催したウクライナの復興支援を議論する国際会議は、再建に向けた7つの原則を盛り込んだルガーノ宣言を採択し、閉幕した。
もっと読む ウクライナ復興会議が閉幕 7原則盛り込んだ「ルガーノ宣言」採択
カシス氏はベルリンで「先週訪れたキエフでは、数多くの勇敢な人たちに会った。既に数カ月もの間ロシアの侵略から身を守り、自国の領土を奪還すべく昼夜を問わず活動してきた人々に、私たちは皆、深い敬意の念を抱く」と述べた。
また、「来る冬を目前に、21世紀の欧州で人為的な人道的災害が起きている。それでもなお人々が示した確固たる決意に、非常に感銘を受けた。戦争の終結は残念ながら予測できないが、復興に向けた政治的な行動を進めるべきだ。ウクライナを逃れた数多くの難民と同じく、ウクライナに残った人々にも希望ある展望が必要だ」とした。
ルガーノのウクライナ復興会議
スイスは7月4~5日、南部のルガーノでウクライナ復興会議を主催した。EU諸国や世界銀行、経済協力開発機構(OECD)など、約40カ国と15の国際機関の代表が参加した。
カシス氏は今回のベルリンの復興会議で、ルガーノの会議で採択された「ルガーノ宣言」に基づき、紛争終結後のウクライナに必要な人道支援や政治支援の範囲を明確にした行動計画を作成し、復興を推進すべきとの考えを示した。
英語からの翻訳:シュミット一恵
おすすめの記事
スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部レッチェンタール(ヴァレー州)で28日午後、大きな氷河が崩壊し、大規模な土砂崩れがふもとのブラッテン村を襲った。多数の家屋が倒壊し、1人が行方不明。
もっと読む スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
おすすめの記事
クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦最高裁判所は23日、スイス政府の「誤った情報」によりクレディ・スイス株で損失を被ったとして損害賠償を求めた夫婦の訴えを棄却した。
もっと読む クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
おすすめの記事
移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
このコンテンツが公開されたのは、
東日本大震災の被災者を勇気づけようと建設された移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」がこの秋、親元のスイスに初めて登場する。
もっと読む 移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
おすすめの記事
スイス、メートル法準拠から150年
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは150年前にメートル条約に調印し、メートルやキログラムを導入した。それまでスイスの測定単位は地域や使途によって大きく異なっていた。
もっと読む スイス、メートル法準拠から150年
おすすめの記事
中国の人身売買組織を摘発 スイス・ベルン州警察
このコンテンツが公開されたのは、
ベルン州警察は19日、大規模な人身取引事件を摘発したとい発表した。容疑者は中国籍の5人で、146人の中国人女性をスイスに誘い出し、性労働に就かせていた。
もっと読む 中国の人身売買組織を摘発 スイス・ベルン州警察
おすすめの記事
まるで曲芸師 ダムの絶壁を歩くアイベックスたち
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ヴァレー州エヴィオナにあるダムでは今月中旬、約60頭のアイベックスが高さ50メートルの絶壁を伝い歩く姿が観察された。毎年この時期に天然塩を探し求める姿は、スリル満点の曲芸さながらだ。
もっと読む まるで曲芸師 ダムの絶壁を歩くアイベックスたち
おすすめの記事
スイス軍、長距離ミサイルの購入を検討
このコンテンツが公開されたのは、
スイス軍が長距離巡航ミサイルの購入を検討している。国境防衛を強化し反撃能力を保有することで潜在的な敵対勢力の攻撃を未然に防ぐ狙いだ。
もっと読む スイス軍、長距離ミサイルの購入を検討
おすすめの記事
CO₂ 回収・除去のスイス新興企業クライムワークスが人員削減へ
このコンテンツが公開されたのは、
大気中の二酸化炭素(CO₂)回収・除去を専門とするチューリヒの新興企業クライムワークスが、大規模な人員削減の危機に瀕している。
もっと読む CO₂ 回収・除去のスイス新興企業クライムワークスが人員削減へ
おすすめの記事
ルツェルンのラフマニノフ別邸の庭園が一般公開に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ルツェルン州はロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフの別荘「ヴィラ・セナール」の庭園を15日から一般公開する。ルツェルン湖畔ヘルテンシュタインにあるこの邸宅に、ラフマニノフが1932~39年暮らしていた。
もっと読む ルツェルンのラフマニノフ別邸の庭園が一般公開に
おすすめの記事
関税協議「スイス最前列に」、米財務長官
このコンテンツが公開されたのは、
ジュネーブで行われた貿易問題を巡る米中閣僚級協議の成功を受け、ベセント米財務長官は12日、「スイスは貿易協定締結の最前列に躍り出た」と語った。
もっと読む 関税協議「スイス最前列に」、米財務長官
続きを読む
おすすめの記事
ウクライナ復興に向けた「ルガーノ・プラン」
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ルガーノで今日からウクライナ復興会議が開かれる。戦争で荒廃したウクライナをどうやって復興するのか?復興計画を通じてスイスは何を成し遂げたいのか?
もっと読む ウクライナ復興に向けた「ルガーノ・プラン」
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。