スイスの中立イニシアチブ ロシアが投票論戦に「介入」
ロシア政府はここ数週間、連邦憲法にスイスの「中立イニシアチブ(国民発議)」をめぐる国民投票の論戦に繰り返し介入している。ロシアに加え、他の国々もスイス世論に影響を与えようとしている。連邦議会は対策を講じる構えだ。
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スイスでは9月27日の国民投票で、中立イニシアチブ(国民発議)の是非が問われる。憲法に中立を明記し、戦争当事国に対する制裁の広範な禁止などを義務付ける(国連の制裁は対象外)内容だ。
>>「中立イニシアチブ」について詳しく解説した記事はこちら↓
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スイスの「中立イニシアチブ」って何?
このイニシアチブはロシア国内で関心を集めている。ここ数週間、ロシア政府が資金提供するプラットフォーム「RT DE」に、スイスのロシア制裁に関する複数の記事が掲載された。いずれも、イニシアチブに反対するスイス連邦内閣(政府)を批判的に描いている。
これらの記事は、スイス連邦内閣への反発をあおり、中立イニシアチブへの支持を呼びかけている。著者名は「ハンス・ウエリ・レップリ」。名前がスイス人らしすぎて、むしろ信じがたい。
「クレムリンは戦争を正常化したい」
ロシアはこれによって、ウクライナに対する戦争を2国間の通常紛争として描こうとしているのだと、ザンクト・ガレン大学のウルリッヒ・シュミット教授(東欧研究)は指摘する。そこから、スイスはこの戦争において中立的に振る舞うべきだという要求が導き出される。シュミット氏は「これはクレムリンの思うつぼだ」と話す。
ロシアの関係者は主にソーシャルメディアを通じてコンテンツを拡散している。現今や、ロシア政府関係者も直接、中立イニシアチブを支持している。ロシア外務省の報道官もその一人だ。
シュミット氏は、ロシアの影響工作はほとんど成功していないが、スイスはこの動きを真剣に受け止めなければならないと指摘する。この影響工作の試みはロシア側の不安定化戦略の一部だとシュミット氏は言う。さらに、これは長期的な戦略であり「だからこそ、今から注意深く見守る価値がある」と指摘する。
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議会はより強力な措置を要求
この問題は連邦政府も認識している。SEPOS(連邦安全保障政策事務局)は独語圏スイス公共放送(SRF)の取材に対し、「スイスを標的とした外国の偽情報と国家による影響工作の試みが増えている」と回答した。
連邦内閣は2025年末、対策措置として作業部会を設置した。部会は連邦行政内の連携を強化し、外国の影響工作の試みについて国民の意識を高めることを目的としている。
しかし、議会はさらなる強硬措置を求める。SRF連邦議会担当のマヌエル・ラミレス記者は「例えば、ソーシャルメディアを監視し、外国の関係者を特定すべきだという要求がある」と指摘する。ラミレス記者は、情報機関の強化も伴うとみる。
これらの要求について、議会は秋会期中にも何らかの決定を出す可能性がある。
独語からの翻訳・校正:宇田薫
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