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スイス政府、電力大手アクスポに最大6千億円の融資枠

エネルギー危機
スイスで発送電・販売を行う公営企業、アクスポ。国際的なエネルギー取引にも積極的に取り組む © Keystone / Michael Buholzer

スイス政府は電力大手アクスポに最大40億フラン(約6千億円)の融資枠を設定すると発表した。同社はエネルギー価格高騰を背景に流動性が低下し、国に支援を要請していた。

ロシアが欧州への天然ガス供給を停止したことを受け、スイス政府は4月、電力会社の連鎖倒産でエネルギー供給が滞るのを防ぐために流動性支援に乗り出す方針を示した。スイス中東部7州が所有するアクスポが今月2日に流動性支援を申請。政府は5日の臨時閣議で融資枠の付与外部リンクを決めた。

エネルギー相のシモネッタ・ソマルーガ氏は6日の記者会見で、アクスポの資金難が他の企業に波及し、経済や家計に悪影響を及ぼすリスクを回避するのが目的だと説明。「必要不可欠な電力企業に『ぼや』が飛び火するのを傍観するわけにはいかない」と強調した。

配当の禁止

アクスポは今後半年、最大40億フランの政府融資を受けることができる。ただし返済や利払いが滞れば配当が禁じられ、関連企業を含めて資産の売却やリストラもできない。

今年初頭、別の電力会社アルピックが初めて融資枠を申請したが、実際には融資を受けていない。

連邦議会は、今月行われる秋期議会中にスイスのエネルギー大手3社に対する定期的な救済措置(最大100億フラン)についての審議を予定している。

英語からの翻訳:シュミット一恵

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