スイスの研究室の多くが年中無休で稼働している
Keystone
スイスの州や主要な疫学者の間で、新型コロナウイルス検査結果の通知が遅く、接触追跡に支障が出ているという批判が挙がっている。ただ管轄のスイス研究所協会の会長は、検査能力を4月以来大幅に拡充しており、批判は正当ではないと否定した。
このコンテンツが公開されたのは、
スイス研究所協会のウィリー・コンラッド会長はドイツ語圏のタメディアのインタビューで、検査システムのリズムは変わっていないと語った。原則として結果は当日か翌日に通知しているという。ただ、24時間以内の通知が不可能な時もあると語った。
連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の疫学者で、デジタル疫学研究所所長のマルセル・サラテ氏は8月、タメディアとのインタビュー外部リンクで、接触追跡とコロナ検査の結果が通知されるまで時間がかかりすぎると批判した。
コンラッド氏によると、現在は1日約1万件の検査を処理しており、最大では2万件が可能。4月に新型コロナウイルスの第一波が到来した時、負荷が急増して処理能力の上限に達した。
病院で検査を行ってサンプルを研究室に送るのではなく、研究室で直接採取する方法が最も速いが、検査前に医師の診察を受けることは理にかなっているという。コンラッド氏はまた、スイスは一部国外の研究所よりもはるかに作業が早く、多くは24時間年中無休で稼働していると述べた。
おすすめの記事
スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部レッチェンタール(ヴァレー州)で28日午後、大きな氷河が崩壊し、大規模な土砂崩れがふもとのブラッテン村を襲った。多数の家屋が倒壊し、1人が行方不明。
もっと読む スイス南部で氷河が崩壊 土石流がふもとの村を飲み込む
おすすめの記事
クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦最高裁判所は23日、スイス政府の「誤った情報」によりクレディ・スイス株で損失を被ったとして損害賠償を求めた夫婦の訴えを棄却した。
もっと読む クレディ・スイス株で大損した株主、政府への賠償請求認められず
おすすめの記事
移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
このコンテンツが公開されたのは、
東日本大震災の被災者を勇気づけようと建設された移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」がこの秋、親元のスイスに初めて登場する。
もっと読む 移動式ホール「アーク・ノヴァ」がスイスに初帰国
おすすめの記事
スイス、メートル法準拠から150年
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは150年前にメートル条約に調印し、メートルやキログラムを導入した。それまでスイスの測定単位は地域や使途によって大きく異なっていた。
もっと読む スイス、メートル法準拠から150年
おすすめの記事
中国の人身売買組織を摘発 スイス・ベルン州警察
このコンテンツが公開されたのは、
ベルン州警察は19日、大規模な人身取引事件を摘発したとい発表した。容疑者は中国籍の5人で、146人の中国人女性をスイスに誘い出し、性労働に就かせていた。
もっと読む 中国の人身売買組織を摘発 スイス・ベルン州警察
おすすめの記事
まるで曲芸師 ダムの絶壁を歩くアイベックスたち
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ヴァレー州エヴィオナにあるダムでは今月中旬、約60頭のアイベックスが高さ50メートルの絶壁を伝い歩く姿が観察された。毎年この時期に天然塩を探し求める姿は、スリル満点の曲芸さながらだ。
もっと読む まるで曲芸師 ダムの絶壁を歩くアイベックスたち
おすすめの記事
スイス軍、長距離ミサイルの購入を検討
このコンテンツが公開されたのは、
スイス軍が長距離巡航ミサイルの購入を検討している。国境防衛を強化し反撃能力を保有することで潜在的な敵対勢力の攻撃を未然に防ぐ狙いだ。
もっと読む スイス軍、長距離ミサイルの購入を検討
おすすめの記事
CO₂ 回収・除去のスイス新興企業クライムワークスが人員削減へ
このコンテンツが公開されたのは、
大気中の二酸化炭素(CO₂)回収・除去を専門とするチューリヒの新興企業クライムワークスが、大規模な人員削減の危機に瀕している。
もっと読む CO₂ 回収・除去のスイス新興企業クライムワークスが人員削減へ
おすすめの記事
ルツェルンのラフマニノフ別邸の庭園が一般公開に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ルツェルン州はロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフの別荘「ヴィラ・セナール」の庭園を15日から一般公開する。ルツェルン湖畔ヘルテンシュタインにあるこの邸宅に、ラフマニノフが1932~39年暮らしていた。
もっと読む ルツェルンのラフマニノフ別邸の庭園が一般公開に
おすすめの記事
関税協議「スイス最前列に」、米財務長官
このコンテンツが公開されたのは、
ジュネーブで行われた貿易問題を巡る米中閣僚級協議の成功を受け、ベセント米財務長官は12日、「スイスは貿易協定締結の最前列に躍り出た」と語った。
もっと読む 関税協議「スイス最前列に」、米財務長官
続きを読む
おすすめの記事
スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。
もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
おすすめの記事
スイス滞在中に注意すべき州ごとのコロナ制限措置
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国内では、新型コロナウイルスの封じ込め策として公共交通機関でのマスク着用が義務づけられた。一部の州はさらに厳しい措置を講じている。州別の措置をまとめた。
もっと読む スイス滞在中に注意すべき州ごとのコロナ制限措置
おすすめの記事
コロナはスイスの国民投票にどう影響するか
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスにより、スイスもほかの国と同様「ニューノーマル」に舵を切った。政治も例外ではない。今年9月の国民投票では5件の案件の是非が問われるが、パンデミックの影響で、投票システムやキャンペーン、有権者の行動にも変化が表れている。
もっと読む コロナはスイスの国民投票にどう影響するか
おすすめの記事
シリア憲法委員がコロナ感染 ジュネーブで隔離
このコンテンツが公開されたのは、
シリアで続く内戦を終わらせ政治的解決策を見つけるための会合が24日、9カ月ぶりにジュネーブで始まった。ところが、シリア憲法委員会の4人のメンバーが新型コロナウイルスに感染し、会合が中断している。
国連は24日、シリア憲法委員会のメンバーの新型コロナウイルス感染により、会合を保留すると発表した。
もっと読む シリア憲法委員がコロナ感染 ジュネーブで隔離
おすすめの記事
スイスのマスク問題 政策が国民の意識に与えた影響
このコンテンツが公開されたのは、
「マスクの必要性」は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)以来、ずっとスイス当局につきまとってきた問題だ。政策変更のたびに、政治的にも国民の間でもさかんに議論されてきた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との戦いにおいて、いまだにマスクが完全に受け入れられていないのは政府の責任だろうか?
もっと読む スイスのマスク問題 政策が国民の意識に与えた影響
おすすめの記事
2021年のダボス会議延期 新型コロナの影響で
このコンテンツが公開されたのは、
2021年1月に開催される予定だった世界経済フォーラム(WEF)の年次総会は、新型コロナウイルスの流行により延期される。専門家によると来年1月に開催するには危険だが、主催者は同年初夏に開催する可能性が高いと言う。
もっと読む 2021年のダボス会議延期 新型コロナの影響で
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。