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米イラン、グリーンスパン、反射池…スイスのメディアが報じた米国のニュース

リンカーン記念堂の反射池
リンカーン記念堂の反射池 keystone

6月18日〜24日にスイスのメディアが報じた米国のニュースから、①米イラン関係②FRB議長死去③反射池ーーの3件を要約してお伝えします。

米国建国250周年まで、あと10日となった。 政治の世界では10日間は長い。特にドナルド・トランプ大統領が関わっている場合はなおさらだ。最近メディアを賑わせている「リフレクティング・プール(米リンカーン記念堂の反射池)」だが、10日で果たして元通りになるのか?

6月17日、ヴェルサイユ宮殿内を歩くドナルド・トランプ米大統領(左)とエマニュエル・マクロン仏大統領
6月17日、ヴェルサイユ宮殿内を歩くドナルド・トランプ米大統領(左)とエマニュエル・マクロン仏大統領 Keystone

先週、トランプ氏とイランのマソウド・ペゼシュキアン大統領は、戦争終結を目指す合意に署名した。スイスの新聞各紙は、これをトランプ氏にとっての敗北と見なしている。

「イランとの戦争は、米国にとって失敗に終わった」と、独語圏日刊紙NZZは20日報じた。「もはや状況を美化して語る余地はない。イスラエルと米国は、イランに対する空爆作戦において、あらゆる目標を達成できなかった。中東における両国の立場は弱体化した一方で、イランの不人気な政権は勢いづいている」

スイス公共放送(SRF)は、この覚書が敵対行為の即時停止、ホルムズ海峡の開放、イランの核開発計画、および制裁の解除に焦点を当てていると説明した。

「したがって、内容に関しては驚くような点はない」とSRFは報じた。「しかし、多くの問題が残されている。文書には重要な点が列挙されているものの、未解決のままだからだ。例えば、ホルムズ海峡の通行が今後、国際法に従って再び無料になるかどうか――イラン側は明確に『ノー』と言い、米国側は明確に『イエス』と言っている。イランの核開発計画に関しては、まったく何も明確になっていない。また、3000億ドル(約48兆円)がどのように、いつイランに支払われるのか、あるいは誰がその費用を負担するのかについても、全く不明確だ」

SRFはさらにこう続けた。「トランプ氏が、この合意が素晴らしいものであること、米国が意のままに事を進めたこと、そしてイラン問題は実質的に解決されたとどれほど主張しようとも、それは事実ではない。 多くの重要事項についてまだ交渉が必要なこの枠組み合意は、明らかにイランに有利に偏っている。米国とイスラエルは、本質的にこの『戦争』でほとんど何も達成できていない」

スイスの風刺雑誌ネベルシュパルターのマルクス・ソム編集長は独語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガー(TA)への寄稿で、遠慮なくこう切り込んだ。「トランプ氏が今週、ヴェルサイユ宮殿で署名したものは、米国がこれまでに署名した中で最も恥ずべき屈服行為の一つだ」

「トランプ氏は歴史に名を残そうとしている。おそらくその目的は達成されるだろう。 気を付けなければ、彼は1776年以来最も指導力に欠けた大統領として歴史に名を残すことになるだろう」

2005年、ロンドンで開催されたG7財務大臣・中央銀行総裁会議に出席したアラン・グリーンスパン氏
2005年、ロンドンで開催されたG7財務大臣・中央銀行総裁会議に出席したアラン・グリーンスパン氏 Keystone

1987年から2006年まで連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めたアラン・グリーンスパン氏が22日、100歳で死去した。 スイスのメディアは、同氏が1991年から2001年にかけて10年間にわたり途切れることのない経済成長を主導したことを認めつつも、2008年の金融危機によってその評判が傷ついたという点で一致した。

NZZは「グリーンスパン氏の生涯を単一の主要テーマに絞り込むこと自体が、すでに困難だ」と認めた。「彼はマンハッタン北部の小さなアパートで、母親と祖父母と共に育った。 才能あるクラリネット奏者で、ニューヨークの有名な音楽院(ジュリアード)で短期間学んだが、中退し、その後数年間、自身のジャズバンドで生計を立てていた。 その後になって初めて、この極めて才能ある数字の達人は、経済学者としての訓練を受けた」

ウィリアム・マチェスニー・マーティン氏に次いで在任期間が2番目に長いFRB議長だった。1987年にロナルド・レーガン大統領によって初指名され、その後、ジョージ・H・W・ブッシュ、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ各大統領によって再任された。

スイスのユダヤ系週刊誌タクルズは、グリーンスパン氏について、「長期にわたる繁栄をもたらし、9.11同時多発テロによる経済的余波といった歴史的な危機を乗り切り、市場に優しい経済政策を形作った」と評した。

TAは「世界で最も影響力のある中央銀行のトップとして長期にわたり在任した間、極めて高い評価を得ており、2006年の退任時には『預言者』や『巨匠』として広く称賛された」とした。

「しかし、任期終了直後に米国の不動産市場が崩壊し、世界的な金融危機を引き起こしたことで、彼の評判は著しく損なわれた」とTAは続ける。「当時、米国の銀行システムは崩壊寸前となり、経済は1930年代以来最悪の不況に陥った。批判者たちは、この危機の主な原因を、グリーンスパン氏の緩和的な金融政策と、規制が不十分な金融市場に対する彼の過度な信頼にあると非難した」

TAによると、グリーンスパン氏は後に、金融システムと経済全体を支える銀行について、「市場の自己規律によって十分に管理される」と考えていたのは誤りだったと認めた。

仏語圏の新聞トリビューン・ド・ジュネーブもまた、「謎めいた金融の天才」の遺産は、サブプライム住宅ローン危機によって特徴づけられたと報じた。

6月18日、リンカーン記念堂の反射池で藻を取り除く国立公園局の職員たち
6月18日、リンカーン記念堂の反射池で藻を取り除く国立公園局の職員たち Copyright 2026 The Associated Press. All Rights Reserved.

スイスで藻に関する記事が報じられることはめったにないが、今週は、ワシントンD.C.のリンカーン記念堂の反射池の色をめぐる「大失態」「大失敗」「失態」が至る所で取り上げられた。

NZZは23日、「ドナルド・トランプ氏には夢があった」とマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの言葉を引用して説明した。「彼は、その名にふさわしい『リフレクティング・プール(反射池)』を望んでいたのだ。 ワシントンのナショナル・モールにあるこのプールは、間近に迫った7月4日の独立記念日に、星条旗の青と同じくらい鮮やかな青色に輝くはずだった」

リンカーン記念堂とワシントン記念塔の間に位置する、長さ619m、幅51mのこのプールは、米国人にとっては誇りの源であり、観光客にとっては写真撮影の名所であると、NZZは続けた。「しかし、この施設がどれほど壮麗であっても、建設当初から配管の漏水や藻の繁殖といった技術的な問題が発生していた。これは、プールがかつての湿地帯に建設されたためであり、地盤の不安定さがコンクリートや配管に大規模な漏水を引き起こした。 そして、浅い水に藻類が制御不能なほど増殖した」

トランプ氏は独立宣言250周年に合わせて、このプールを「星条旗の青」に変えようと試みてきた。その一環として、プールの底を、正式名称「オールド・グローリー・ブルー」と呼ばれる濃紺色に塗装した。 6月初旬、水を抜き、塗装を施した後、再び水を満たした――その費用は1400万ドルに上った――が、まもなく藻の繁殖により水は濁った緑色に変わり、塗料も剥がれ始めた。

仏語圏の日刊紙ル・タンは23日、「その後数日間、国立公園局の職員は藻の繁殖を食い止めようと大量の過酸化水素水を投入したが、何の効果もなかった」と報じた。「惨憺たる状態の現場の写真が全米に拡散された。トランプ氏はその後、攻勢に出た。土曜日から月曜日にかけて投稿された一連のツイートで、大統領は『破壊者』たちが池に『腐食性で破壊的な化学物質』を流し込んだと非難した。 さらに、この藻類の大発生は「『過激な左派の狂人、おそらくは『Dumocats(原文ママ)』の仕業であり、彼らは生涯をかけてわが国を台無しにしようと画策してきた』」と主張した。

一方、科学者たちはアルベド効果に言及する。色が濃ければ濃いほど水温は上昇し、藻類の繁殖は活発になる。「配管内の藻類の胞子が原因の可能性もある」とNZZは指摘した。「これらは新鮮な水とともに改修された池に持ち込まれ、爆発的に広がった。そして最後に、『ニュー・ポンド・シンドローム』がある。入念に清掃された池では、微生物間の生態学的バランスが崩れ、単一の生物が抑制されることなく繁殖してしまうのだ」

NZZによると、トランプ氏は、反射池を修復のため再び排水すると発表した。「おそらく大統領は、7月4日までに青いプールを世界に披露できるだろう」と同紙は締めくくった。「しかし、世間の記憶の中では、反射池の改修工事は、緑色に濁った大失態として記憶されることになるだろう」

次回の「スイスのメディアが報じた米国のニュース」は7月2日に配信します。

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