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新年恒例 スイス内閣閣僚の集合写真

スイス連邦内閣の集合写真は、毎年恒例の儀式だ。単なる記念写真ではない。政府の雰囲気や抱負を象徴的にとらえる。

2024年の集合写真では、スクリーンに映し出された山のパノラマ画を背景に、7人の連邦閣僚と内閣事務総長(写真左)が微笑みながら歩く姿が写し出されている。ベルンの写真家、ジーナ・グンテルン氏が連邦議事堂内で撮影した。

演出に使用したパノラマ画は、写真家自らが用意したものだ。マッターホルンやティチーノ州のサン・サンヴァトーレ山、ジュラ山脈のシャッセラル山、アッペンツェルにあるアルプシュタイン山群のセンティス山などが浮かび上がる。

2024年に輪番制のスイス連邦大統領を担うヴィオラ・アムヘルト氏は、この集合写真を通じ、「困難な時期には特に重要」となる価値観――楽観主義や結束力、そして予見することの重要性を強調したかったという。

楽観主義は「スイスが強みを最大限に活用し、現代の課題に立ち向かえる能力を持っていると信じることができる」。同氏は先月31日の声明でそう語った。

また、結束力は「ともに責任を担い、勇気ある決断を下すことを可能にし」、予見は未来の障害を克服するために必要な勢いをつけることにつながるとも語った。

アムヘルト氏は「我が国の多くの人々は、世界で起きていることに深く動揺している」と述べ、このような時だからこそ、断固とした行動が必要だと訴えた。

連邦内閣は、この集合写真は内閣が守りたいとする価値観や行動の背景となるものを象徴しているという。写真は約4万部が印刷された。連邦政府のウェブサイト外部リンクからダウンロードして注文することもできる。

英語からの翻訳:大野瑠衣子

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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